研究課題/領域番号 |
19K16328
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分47010:薬系化学および創薬科学関連
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研究機関 | 立命館大学 |
研究代表者 |
上田中 徹 立命館大学, 総合科学技術研究機構, プロジェクト研究員 (70783794)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | キノンモノアセタール / ジヒドロベンゾフラン / フェノール / アニリン / インドール / アンモニウム塩 / オキソニウムイオン / ビニルエーテル / 芳香族化合物 / カップリング / オキソニウム / メタルフリー |
研究開始時の研究の概要 |
研究代表者らはこれまでキノンモノアセタール(QMA)を鍵中間体として用い、高度に官能基化されたビアリールやオリゴアレーン類、ジヒドロベンゾフランなど様々な骨格の構築に成功している。本研究は、研究代表者がこれまでに得てきた知見を基に、①イミノキノンモノアセタールへの位置選択的求核種導入によるアニリン誘導体合成法の開発、②中性条件における新規カップリング反応の開発、③生物活性天然物などの有用物質合成、という3つのテーマを軸にして行い、QMAへの求核種導入反応をより幅広い多置換芳香族化合物合成法へと展開する。
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研究成果の概要 |
キノン類は芳香族化合物の合成前駆体として有用な骨格である。代表者はこれまで、1,4-ベンゾキノン類の中でも、一方のカルボニル基がアセタール化されたキノンモノアセタール(QMA)に対する位置選択的求核種導入法を開発してきた。 本研究では、中性に近い温和な条件下でQMAを活性化できる条件を見出し、酸性条件下で不安定な基質への適用範囲の拡大に成功した。また、QMAのカルボニル基がイミンに置き換わったイミノキノンモノアセタール(iminoQMA)においては副反応を抑制し、望みの生成物を高い選択制で得ることにも成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
高度に官能基化された芳香族化合物は医薬品や天然物、機能性化合物などによく見られる骨格である。現在、その合成には金属触媒を用いる手法が確実性の高い手法として幅広く用いられているが、レアメタルを用いることや、反応点の事前官能基化が必要であるため多工程を必要とするなどの改善点があった。 一方、代表者はこれまでにキノンモノアセタールに対する位置選択的求核種導入法を開発し、メタルフリーかつ短工程での合成法を開発してきた。本研究では、中性に近い温和な条件下での反応を開発し、従来の手法よりも汎用性を拡大に成功した。本法を用いることで冒頭に示す様々な有用化合物を短工程かつ高効率で合成可能になると考えられる。
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