研究課題/領域番号 |
19K16342
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分47020:薬系分析および物理化学関連
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
砂山 博文 神戸大学, 工学研究科, 特命准教授 (60706464)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
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キーワード | 分子インプリンティング / 人工高分子レセプター / ポストインプリンティング修飾 / 分子認識 / 反応場 |
研究開始時の研究の概要 |
生体内ではアミノ酸に代表されるように不斉炭素を有した化合物が多数あるが、鏡像異性体のうち一方のみが重要な役割を担っている。そのことから医薬品・農薬をはじめとした医療・工業製品においても鏡像異性体のどちらか一方のみが必要であり、目的とする構造異性体を効率よく合成する手法の開発が重要である。本研究では分子インプリンティング技術及び多段階ポストインプリンティング修飾法(PIM)を駆使することで、人工高分子内部に化学反応での生成物を任意に制御可能な反応場の開発を行う。特に、PIMにより低親和性結合空間を無効化することで、これまでにない高選択的に遷移状態を誘導する光反応場の創製を目指す。
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研究成果の概要 |
分子インプリンティングによる反応場構築とポストインプリンティング修飾による空間選択的な官能基導入による機能制御について提案した。benzamidine部位を有するモノマーを設計・合成し、これを用いて分子インプリントポリマー(MIP)を作製した。このMIP存在下でのアントラセンカルボン酸の光二量化反応について検討を行った。分子インプリンティングにおいて官能基の配置を制御することで、反応生成物の組成を制御可能であることが示唆された。また、結合空間の親和性の差を利用したポストインプリンティング修飾によって空間選択的に官能基を導入できる技術を開発し、それにより結合能を制御可能であることを見出した
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
生体内で行われる精緻で高効率な物質変換を産業応用することが望まれているが、応用できる例が限られることや、大量生産が困難等、非常にハードルが高い。テーラーメード分子認識材料作製法である分子インプリンティングに着目し、官能基の配置を巧みに制御することで反応収率を制御可能な本技術は、現在有機合成的に作製されるのが困難である医薬品や農薬等の分野の課題を解決する一つの足掛かりになる画期的な基盤的研究と位置付けられる。
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