研究課題/領域番号 |
19K16351
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分47030:薬系衛生および生物化学関連
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
吉田 さくら 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(薬学系), 助教 (40736419)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | セレン / セレノトリスルフィド / 心臓 / 必須微量元素 / 代謝 |
研究開始時の研究の概要 |
必須微量栄養素セレン(Se)の欠乏は重篤な心筋障害の原因となるが,そのメカニズムや代謝過程の詳細は未だ不明である。そこで本研究では心臓におけるSe代謝経路,特に心筋細胞へのSeの取り込み機構の解明を目的とする。著者らは以前に,タンパク質のチオール残基とセレンによるセレノトリスルフィド(-S-Se-S-, STS)の形成が,セレンの膜透過や輸送過程に関与していることを報告しており,本研究では心臓のSe代謝においてもこのようなSTSの化学形が関わるメカニズムが存在する可能性を検討する。
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研究成果の概要 |
研究代表者は以前に心臓のセレン(Se)結合性タンパク質としてミオグロビン(Mb)を報告している。本研究により,Mbに結合したSeはチオール交換反応により遊離チオールを含む他のタンパク質へ移行できることが示された。また,培養心筋細胞にはセレノトリスルフィドに由来するSeが取り込まれ,セレンタンパク質合成に利用されたと考えられ,セレノトリスルフィド形成が心臓のSe代謝過程に関与している可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
セレン欠乏は心臓に重大な影響を与えることが知られているが,心臓のセレン代謝についてはあまり明らかにされていない。また,セレンは種々の疾患との関連が指摘されているが,生体内の存在量が少なくその詳細は不明である。本研究によりセレン代謝過程とミオグロビンおよびセレノトリスルフィドとの関連性が示され,今後のセレン欠乏による心筋障害やセレンと心疾患の関連性の解明に関する研究の一助となる可能性が考えられる。
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