研究課題/領域番号 |
19K16356
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分47030:薬系衛生および生物化学関連
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研究機関 | 東北医科薬科大学 |
研究代表者 |
狩野 裕考 東北医科薬科大学, 薬学部, 助教 (40774279)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2019年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | ganglioside / TLR4 / inflammation / ガングリオシド / GM3 / 炎症 / スフィンゴ糖脂質 / 脂肪酸 / Toll様受容体 / メタボリックシンドローム |
研究開始時の研究の概要 |
慢性炎症は、Toll様受容体4(TLR4)などの活性化によって引き起こされ、メタボリックシンドロームの発症を強く促進する。これまでに申請者は、①肥満時に体内で増加するスフィンゴ糖脂質:ガングリオシドGM3が、TLR4に作用することで慢性炎症を引き起こすこと、②その作用は、GM3に含まれる脂肪酸(アシル鎖)の化学構造(鎖長や不飽和度)の違いによって調節を受けること、を見出している。本研究課題では、異なるアシル鎖構造を持つGM3が体内で産生されるメカニズム、さらにTLR4を活性化してメタボリックシンドロームを発症へと導くメカニズムを、分子レベルで明らかにする。
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研究成果の概要 |
メタボリックシンドロームの発症およびその進行は、Toll様受容体(Toll-like receptor: TLR)などの自然免疫受容体を介した慢性炎症によって生じる。本研究課題では、1) 血清中や脂肪組織に存在するスフィンゴ糖脂質であるガングリオシドGM3が、TLR4の生体内リガンド・モジュレーターとして作用すること、2) その結果としてメタボリックシンドロームにおける慢性炎症が生じる可能性、3) その生理活性がアシル鎖構造によって制御されていること、について、その分子メカニズムを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
慢性炎症は、メタボリックシンドロームに加え、がんや自己免疫疾患、神経炎症性疾患など、現代医療の重要な課題としてあげられる疾患において、普遍的な発症・増悪因子として働く。本来は生体を病原体から防御するための免疫機構がどのようにして慢性炎症を生じるに至るのか、そのメカニズムを明らかにする上で、本研究で得られた成果は重要な発見の一つになる可能性が考えられる。
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