研究課題/領域番号 |
19K16383
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分47040:薬理学関連
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研究機関 | 大阪医科薬科大学 (2021) 大阪薬科大学 (2019-2020) |
研究代表者 |
田中 早織 大阪医科薬科大学, 薬学部, 助教 (10626807)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2019年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 2型糖尿病合併脂質異常症 / 消化管吸収 / 小腸形態的・機能的変化 / トリグリセリド再合成酵素 / イオン輸送体 / 小腸の形態的・機能的変化 / 脂質異常症 / 小腸脂質吸収機構 / 上皮細胞 |
研究開始時の研究の概要 |
脂質異常症は脳卒中等の動脈硬化性疾患の主要な危険因子であり、2型糖尿病に合併して発症することが多い。2型糖尿病病態下では小腸の形態的・機能的変化(絨毛過形成による吸収面積増加・脂肪吸収亢進)および高トリグリセリド血症が生じる。本研究では糖尿病に対するインスリン療法や食事療法が脂質異常症改善にどのような機序で影響を与えるのかを小腸の形態的・機能的変化および小腸上皮中のトリグリセリド再合成酵素・イオン輸送体の両面から病態を解明する。
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研究成果の概要 |
本研究は、2型糖尿病合併脂質異常症モデルラットを用いて、インスリン療法や食事療法を行い、脂質異常症の改善効果と小腸形態的・機能的変化やトリグリセリド再合成酵素発現との連関を解析した。さらにインスリン抵抗性・高トリグリセリド血症改善効果が期待できる小腸上皮イオン輸送体の発現も解析した。 インスリン療法による血中脂質濃度改善効果には小腸の形態的・機能的変化および脂質再合成酵素発現との連関は見られなかった。食事療法では脂肪および炭水化物摂取制限も実施したが、血中脂質濃度改善効果が有意に認められなかった。現在、食事療法期間を延長して血中脂質濃度改善効果における影響を検討し直している段階である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
脂質異常症は2型糖尿病に合併して発症することが多く、動脈硬化性疾患の危険因子である。しかしながら、脂質の供給源である食事由来脂肪の消化吸収機序から脂質異常症の発症機序を解明する点で、これまでにない画期的なものである。小腸の形態的・機能的変化によるトリグリセリド吸収・再合成経路および小腸上皮イオン輸送体によるインスリン抵抗性・脂肪分解経路の解析により再合成および分解の両面からトリグリセリド血症の病態を解明し、予防法ならびに治療法開発における重要な知見をもたらすものと考える。
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