研究課題/領域番号 |
19K16397
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分47050:環境および天然医薬資源学関連
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研究機関 | 東北医科薬科大学 |
研究代表者 |
村田 敏拓 東北医科薬科大学, 薬学部, 講師 (70458214)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
中途終了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | モンゴル国 / 薬用植物 / 成分薬効解析 / 人畜共通感染症 / 病原性原虫 / 媒介者 / 昆虫試験系 / マダニ / 原虫感染症 / 病原体媒介者 / 遊牧民伝承 / 天然物化学 |
研究開始時の研究の概要 |
マダニや媒介昆虫により伝播する原虫病や人畜共通感染症は新興・再興感染症として突発的な流行を引き起こし世界的な脅威となっている。家畜と深い関係にあるモンゴル国遊牧民は熱性疾患や寄生虫除去、家畜の健康に関する現地植物のユニークな利用法を伝承として有している。そこでこの伝承をヒントに同国植物資源から1.抗原虫・抗菌活性化合物、2.抗マダニ活性化合物、3.家畜をケアできる化合物を探索し、感染症対策に使える鍵化合物を見出す。特に媒介者を想定した試験を効果的に行うためにアブラムシをモデルとした評価方法を確立する。ここで見出した活性化合物をマダニや家畜の適所に応用して感染事例減少と流行リスク抑制を図る。
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研究成果の概要 |
人獣共通感染症は新興・再興感染症として時に突発的な流行を引き起こし世界的な脅威である。家畜と深い関係にあるモンゴル国植物から、原虫やウイルスなどの病原体やマダニなど媒介者の対策に使用できる化合物を見出すために成分薬効解析を行った。結果として、Artemisia sieversianaから抗トリパノソーマ活性成分などを単離・構造決定するなど、合計5報の論文で成果を報告した。また媒介者対策として、モンゴル国協力者のもと病原体を媒介するマダニを現地で確保し、日本ではアブラムシをモデルに昆虫自然免疫系や神経系を標的にした研究を進めた。本課題は2021年度より21H02638にて発展的に継続実施する。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
モンゴル国植物を対象に、どのような効果や特性を持つ化合物が各植物に含まれているか?をまず明らかにするために、新規物質を含む多様な化合物を探索し、その化学構造を決定した。この成分化学的な知見は、薬学・医学・植物学的な分野をはじめ、次の段階の応用研究を進めるにあたり、その研究材料となる化合物を提案できる点で極めて重要である。更に、日本国内研究機関やモンゴル国研究機関の協力のもと、本課題で得た化合物について、実際に現地で問題となっている原虫・ウイルス等の病原体や、その媒介者となるマダニ等へ及ぼす影響を直接調べることができた。構造活性相関の検討を行い、医薬シーズを見出す上で重要な知見が得られた。
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