研究課題/領域番号 |
19K16405
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分47060:医療薬学関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
高崎 新也 東北大学, 大学病院, 薬剤師 (30811830)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2019年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | 腎癌 / 免疫チェックポイント阻害薬 / 個別化投与 / 質量分析 / バイオマーカー / メタボロミクス / 副作用 / 個別化医療 / LC-MS/MS / TDM / がん化学療法 |
研究開始時の研究の概要 |
薬剤の個別化投与法には、「最適な薬剤の選択」と「最適な用量の選択」の2通りの方法があり、前者はコンパニオン診断、後者は治療薬物モニタリング(TDM)として臨床応用されている。最近注目されている免疫チェックポイント阻害薬(ICI)においても、その治療効果を最大限引き出すために、個別化投与法の確立が期待されている。そこで、腎癌患者検体を対象として質量分析計を用いた高精度分析により、ICI治療のバイオマーカーを探索する。そして、さらにICI治療による臨床効果(薬効、副作用)との関連性を精査することで、ICIの個別化投与法の確立を目指す。
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研究成果の概要 |
腎癌治療で使用される免疫チェックポイント阻害薬(ICI)の個別化医療を目指し、ICIの治療効果予測バイオマーカーおよびICI血中濃度によるICIの個別化投与法の構築を目指した。 まず、腎癌組織を質量分析計により分析し、癌組織内で高値を示す代謝物を同定した。また、ICIであるニボルマブの血中濃度を測定するための分析法を検討し、前処理法およびターゲットペプチドの最適化を進めた。今後、腎癌の診断マーカー、ICIの血中濃度情報、さらに臨床情報を加えて解析することで、ICIの個別化投与法の構築を目指す。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
最近、抗がん薬として免疫チェックポイント阻害薬(ICI:Immune Checkpoint Inhibitor)が注目されている。ICIはがん患者の余命を劇的に延長させることがあり、肺癌や腎癌など多くのがん種で使用されている。一方、ICI治療の問題点として、①効く患者と効かない患者が存在する、②特徴的な免疫関連副作用が発現する、③薬価が極めて高額であるといった問題がある。よって、これらの問題を解決する手段として、ICIの個別化投与法の確立が急務である。本研究成果に基づき臨床研究を進めることで、ICIのより効果的かつ経済的な使用を実現できる可能性がある。
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