研究課題/領域番号 |
19K16424
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分47060:医療薬学関連
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研究機関 | 明治薬科大学 |
研究代表者 |
永井 純子 明治薬科大学, 薬学部, 助教 (50828142)
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研究期間 (年度) |
2022-12-19 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
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キーワード | 抗コリン作用 / 高齢者 / がん患者 / 副作用自発報告データベース / レセプト情報・特定健診等情報データベース / 副作用 / 多剤併用 / 抗コリン作用負荷評価尺度 / 化学構造 / レセプトデータベース / データベース / 人工知能 / オピオイド / 緩和医療 |
研究開始時の研究の概要 |
オピオイドによる便秘や口渇、せん妄等の副作用は、高齢者の多剤併用で問題になる医薬品の抗コリン作用性副作用と一部重複する。これらは非重篤な副作用ではあるが生活の質を著しく損なう症状であり、重要な課題である。しかしながら副作用の判定には、現在入手可能な副作用情報では限界があり、判断の一助となる情報が必要である。 そこで各医薬品の、抗コリン作用スコアと化学構造情報の組み合わせによる抗コリン作用予測モデルを構築し、個々の医薬品を評価する。さらに、大規模な実臨床の患者データを用いた検証を実施する。得られた結果は、オピオイド使用中の高齢がん患者における医薬品の安全性に関する新たな参考情報になると考えられる。
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研究成果の概要 |
日米の副作用自発報告データベースの解析とBeers Criteriaの抗コリン薬を用いた評価から、抗コリン作用性副作用の症例数の把握、代表的な抗コリン薬のRORの値、データベース間の相違点、文献より得た複数の抗コリン性副作用の評価尺度とRORの関係などが明らかになった。 統合計算化学システムにより算出した記述子と文献から得たムスカリン受容体のpKi値を用いた予測式を構築し予測pKi値を計算した。これらの値とランダムフォレスト法より抗コリン性副作用の評価尺度への影響因子の評価および評価尺度の予測式を構築した。匿名レセプト情報・匿名特定健診等情報データベースの解析手順や方略の検討を実施した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
統合計算化学システムにより算出した記述子と文献調査から得た抗精神病薬のムスカリン受容体に対するpKi値、臨床データである副作用自発報告データベースから算出した報告オッズ比(ROR)より、ムスカリン受容体に対するpKi値の予測式を構築することができた。 世界中で研究され報告されている様々な抗コリン性副作用の評価尺度との関係を比較できた。抗コリン作用性副作用は日本に限らず、高齢化率が高く、なおかつ頻尿治療薬や睡眠導入剤等のようないわゆる生活改善薬に分類される医薬品が容易に入手できる国でも多く報告されており、抗コリン作用性副作用の予測や対策は重要な課題であることから更なる研究が必要である。
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