研究課題/領域番号 |
19K16453
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分47060:医療薬学関連
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研究機関 | 帝京大学 |
研究代表者 |
手賀 悠真 帝京大学, 薬学部, 助教 (50809043)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2019年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 血液脳関門 / 塩基性薬物 / トランスポーター / Diphenhydramine誘導体 / 構造活性相関 / 薬物輸送 |
研究開始時の研究の概要 |
高齢化に伴い中枢神経系疾患の患者数は増加する一方で、その治療薬の開発成功率は、いまだ他の領域と比較しても極めて低い。その原因の1つに、血液と脳を隔てるバリアー(血液脳関門)が薬物の移行を制限していることが挙げられる。本研究では、血液脳関門に発現する薬物輸送タンパク質に着目し、その基質認識に重要な構造および特異的基質を見出すことで、中枢神経系疾患治療薬の開発に応用可能な知見の獲得を目指す。
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研究成果の概要 |
近年、ヒト血液脳関門において、塩基性薬物を脳内へ輸送するH+/有機カチオン交換輸送体の存在が示唆されており、その機能的特性から医薬品開発への応用が期待されている。しかし。H+/有機カチオン交換輸送体の分子実体は明らかになっておらず、基質構造に関する情報も少ない。本申請課題では、H+/有機カチオン交換輸送体の認識に重要な化学構造を明らかにするとともに、分子実体の解明を目的とした。 その結果、分子実体の同定までは至らなかった一方で、H+/有機カチオン交換輸送体による輸送に重要なアミン構造を明らかにすることができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
超高齢社会化に伴い、アルツハイマー病をはじめとする中枢神経疾患の罹患者数は増加しているが、それらに対する医薬品の開発成功率は非常に低いのが現状である。その原因の1つに、血液脳関門によって薬物の脳移行が妨げられることが挙げられる。本研究の成果は、トランスポーターを介した脳への薬部送達に新たな可能性を提示するものであり、中枢を標的としたドラッグデザインや精密な薬物動態予測につながることが期待される。また、新たな中枢薬の開発が促進されることで、中枢神経疾患患者のQOL向上につながるものと期待される。
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