研究課題/領域番号 |
19K16466
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分47060:医療薬学関連
|
研究機関 | 第一薬科大学 |
研究代表者 |
岡崎 裕之 第一薬科大学, 薬学部, 講師 (50734125)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
|
キーワード | がん / mTOR / 体内時計 / 疼痛 |
研究開始時の研究の概要 |
超高齢化が進む我が国においてがん患者は漸増し続けており、終末医療の対策は喫緊の課題である。特にがん性疼痛は患者の約70%が経験する慢性の痛みであり、がん患者の生活の質にとって深刻な問題である。その一方でがん性疼痛は現在の治療では十分な除去が困難である。本研究では、生体内のシグナル伝達に関わるタンパク質を介したがん性疼痛の発現機構と、体内時計機構との関わりに着目し、新規の疼痛緩和療法を構築することを目指す。
|
研究成果の概要 |
mTORシグナルを阻害する薬剤であるEverolimus、Temsirolimusは、腫瘍細胞において時計遺伝子の発現を変化させた。がん性疼痛の発現に影響を及ぼす因子に対しては、Temsirolimusのみが抑制作用を示していた。通常の腫瘍細胞内では疼痛因子Trpv1が周期的な発現変動を示す一方で、Temsirolimusによってその周期性が抑制されていることが明らかとなった。mTORとTrpv1の発現変動に着目した疼痛制御の有用性が示唆されたものの、両薬剤の反応性の違いについては詳細な検討が必要である。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究で得られた成果は、mTOR阻害によるTrpv1を介した疼痛コントロールへの新たなアプローチについて、体内時計機構を加味した研究の有用性と必要性を提示するものである。さらに研究が進展し、詳細なメカニズムが解明されることで、より特異的に疼痛を抑制する新たな化合物や薬剤の探索が進み、臨床への応用が期待される。
|