研究課題/領域番号 |
19K16490
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分48020:生理学関連
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研究機関 | 岐阜大学 (2020) 大阪大学 (2019) |
研究代表者 |
宮脇 慎吾 岐阜大学, 応用生物科学部, 助教 (70756759)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
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キーワード | Sry / 性決定 / ゲノム編集 / マウス / Cryptic exon / エピゲノム / 代謝 / 生殖腺体細胞 |
研究開始時の研究の概要 |
本申請研究では、申請者の見出した生殖腺で高発現する17個の代謝関連遺伝子を機能欠失したマウスを作製して、オス型の染色体を持つ個体がメスに性転換をするか評価する。さらに、胎仔の生殖腺における代謝と性決定の関係をエピゲノム動態の観点から明らかにする。
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研究成果の概要 |
哺乳類には雌雄の性が存在する。Sryはほ乳類の性を決める遺伝子である。Sryが発見されてから30年間、Sryはひとつのエキソンで構成されると考えられてきた。本研究では、性が決まる時期のマウスの遺伝子発現を解析することにより、Sryにはこれまで見過ごされてきた第2エキソンが存在し、このエキソンが性決定因子であるTwo-exon type SRY (SRY-T)をコードしていることを発見した。このエキソンをゲノム編集により欠損させたオスのマウスはメスへと性転換し、逆に、SRY-Tを強制発現させたメスのマウスはオスへと性転換した。以上から、SRY-Tが生体内で必要かつ十分な性決定因子であると言える。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、マウスの性決定遺伝子Sryにはこれまで知られていなかった“隠れエキソン”が存在し、そのエキソンは真の性決定因子であるSRY-Tをコードしていることを世界で初めて明らかにした。生物学の大きなテーマのひとつである性決定において、鍵となる重要な遺伝子Sryの全体像が解明されたことになる。この発見はほ乳類の性決定の仕組みの解明と、性決定遺伝子の進化の理解につながると期待される。
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