研究課題/領域番号 |
19K16560
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分49020:人体病理学関連
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研究機関 | 宮崎大学 |
研究代表者 |
前川 和也 宮崎大学, 医学部, 助教 (30754171)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2019年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
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キーワード | 動脈硬化 / 血栓症 / マクロファージ / 低酸素 / 心筋梗塞 / 冠動脈 / 血液凝固活性 / 血栓 / プラーク / 動脈血栓 |
研究開始時の研究の概要 |
急性心筋梗塞は、冠動脈のプラークが破裂することで血栓ができ、冠動脈が詰まることで発症する。しかし、プラークが破裂しても血栓が小さく、心筋梗塞に到らない場合が少なからずあることが判明し、プラークの血栓形成能が重要視されてきている。申請者らはプラーク内では血液凝固を促進する働きが強く、逆に血栓を溶かす働きが弱いことを明らかにしてきた。また申請者は、血液供給の乏しいプラーク中心部に特に血栓形成を促進する物質が多くみられることから、プラーク内の低酸素環境が血栓形成を促進していると推察した。 本研究では、①血栓促進物質の生成における低酸素の関与、②低酸素が血栓促進物質の生成を促進する機序、を明らかにする。
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研究成果の概要 |
本研究では(1)冠動脈プラークの組織因子発現への低酸素の関与、(2)低酸素が血栓形成能を促進する場合、分子生物学的機序を明らかにすることを目的とし、次の結果を得た。 (1)剖検症例の冠動脈標本を用いた検討で、「不安定プラーク」では「安定プラーク」に比してマクロファージに富み、プ ラーク内の組織因子発現とヘキソキナーゼ2の発現及び局在にマクロファージとの相関がみられた。 (2)培養マクロファージで、炎症生刺激による細胞の凝固活性が低酸素で増大されることが明らかとなった。またその効果は、解糖の阻害により無効化された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
急性心筋梗塞の原因となる動脈硬化は喫煙、ストレス、高血圧、脂質異常や糖尿病により進展することがしられている。さらにプラークの血栓形成能を増大させる機序が明らかとなれば、予防的介入の選択肢が広がり、国民の健康に貢献できる可能性が期待される。
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