研究課題/領域番号 |
19K16595
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分49020:人体病理学関連
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研究機関 | 岡山大学 (2021-2022) 高知学園短期大学 (2019-2020) |
研究代表者 |
三木 友香理 岡山大学, 医学部, 客員研究員 (70397876)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | 腫瘍微小環境 / マクロファージ / 細胞傷害性T細胞 / サイトカイン / 免疫担当細胞 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、悪性腫瘍の予後予測因子及び新規分子標的治療ターゲット分子の解明を目的として研究を行う。腫瘍の浸潤や転移に大きな影響を与える腫瘍間質の免疫担当細胞の分布と臨床病理学的因子との関連、末梢血血液細胞数データとの関連を検討する。腫瘍増殖に関わるサイトカインに着目し、正常領域と腫瘍領域でのタンパク質及びmRNAレベルでの発現を解析し、増殖因子産生細胞を同定する。さらに、健常人末梢血からリンパ球や単球を分取し、腫瘍細胞株へ投与し、腫瘍細胞増殖に与える影響と産生されるサイトカインの検出を行う。
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研究成果の概要 |
本研究では、腫瘍微小環境及び患者末梢血中に存在する免疫担当細胞が腫瘍の増殖や転移に与える影響を解明するために、胃癌、大腸癌、乳癌、肺癌の患者末梢血中の白血球数、切除組織に存在する免疫担当細胞の分布と臨床病理学的因子の関連を検討した。その結果、、腫瘍によって関連する因子に差が見られた。また、各腫瘍細胞株とM1、M2マクロファージとの共培養によって得られた培養上清のサイトカイン定量の結果、コントロールと比較してすべての細胞株でCCL2(MCP-1)、TGF-β、VEGF、IL-1RAの産生量に大きな変化が確認できた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、腫瘍間質に出現する免疫担当細胞が腫瘍に与える影響、及び末梢血中の血液検査データから腫瘍の浸潤や転移の予測因子について明らかにした。さらに腫瘍細胞とマクロファージの作用によりCCL2(MCP-1)、TGF-β、VEGF、IL-1RAの産生が影響を受けることを明らかにした。これらの結果は腫瘍による違いはあるものの病理診断時に客観的な予後予測につながる新たな検査技術が構築できるとともに、診断時の免疫担当細胞の分布から推測される腫瘍増殖因子をターゲットとした新たな分子標的治療が開発できれば、各症例に合わせたより副作用の少ない治療への貢献につながるものと期待できる。
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