研究課題/領域番号 |
19K16656
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分49050:細菌学関連
|
研究機関 | 武蔵野大学 |
研究代表者 |
石井 雅樹 武蔵野大学, 薬学部, 助教 (10786966)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2019年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
|
キーワード | 皮膚糸状菌 / Rac様蛋白異質 / Rac / CDC42 / 菌糸成長 / 病原性真菌 / Rhoファミリー低分子量Gタンパク質 / 細胞内シグナル伝達系 / 阻害剤スクリーニング / 生化学 / ケミカルバイオロジー / 皮膚疾患 / 低分子量Gタンパク質 / 細胞内シグナル伝達 / 医真菌 / 阻害剤 / 感染症 / 創薬 |
研究開始時の研究の概要 |
白癬(水虫)は、国民の10人に1人が感染していると言われるほど一般的な疾患である。肌の変色、爪の変形、脱毛などの外見的な変化だけでなく痒み並びに合併症の誘発などを引き起こすため、生活の質を低下させる。水虫の原因菌である皮膚糸状菌の菌糸成長は皮膚糸状菌の病原性と深い関係にあるが、その分子機構については未だ不明な点が多い。本研究は、皮膚糸状菌の菌糸成長における低分子量Gタンパク質の役割を明らかにすることを目的とする。本研究によって、水虫の起因菌である皮膚糸状菌に対する医薬品開発のための新規分子標的の同定を目指す。
|
研究成果の概要 |
一般に水虫として知られる白癬は皮膚糸状菌というカビによって引き起こされ、国民の10人に1人以上が罹患していると言われるほど一般的な疾患です。皮膚糸状菌の糸状の細胞形態である菌糸は、皮膚糸状菌が病気を起こすために必要であると考えられていますが、その分子機構については未だ不明な点が多いです。本研究では、菌糸成長に関わるRac様タンパク質としてTrRac及びそのホモログTrCDC42を見出し、変異株や大腸菌で作製したタンパク質を用いて、その機能を解析しました。また、活性を定量的に試験管内で評価する系を確立し、抗真菌薬の候補となりうる阻害剤の探索を行う基盤を構築しました。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
水虫の原因となる皮膚糸状菌を含む真菌(カビ)は、大腸菌や黄色ブドウ球菌のような細菌と異なり、真核細胞生物であり、そのため、細胞を構成する分子群はヒト細胞と良く似ています。ヒト細胞に似た特徴を持つ真菌に対する抗真菌薬の開発は抗菌薬(抗細菌薬)の開発に比べて困難であり、新たな作用標的となりうる分子が求められています。本研究は、新たな抗真菌薬作用標的としてRac様タンパク質を中心とした細胞内シグナル伝達系を提案するとともに、その阻害剤(抗真菌薬候補)を探索するための基盤の構築を行いました、本研究成果は、将来の新規抗真菌薬開発に貢献しうると期待されます。
|