研究課題/領域番号 |
19K16665
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分49060:ウイルス学関連
|
研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
リー サンジュン 筑波大学, 医学医療系, 客員研究員 (90837494)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
|
配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2019年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
|
キーワード | パイロトーシス / アポトーシス / インフルエンザ / パイロプトーシス |
研究開始時の研究の概要 |
インフルエンザウイルス感染に応答して、気道上皮細胞は免疫的に“サイレント”な細胞死であるアポトーシス、及び積極的に炎症性サイトカインを放出する細胞死であるパイロトーシスを誘導し、感染早期での生体防御を誘導する。本研究では、一細胞RNA-Seq解析を通して、細胞集団の遺伝子発現パターンを平均ではなく、分布として捉え、細胞死経路が選択される分子基盤を解明する。
|
研究成果の概要 |
インフルエンザウイルス感染に応答して、アポトーシスによる感染細胞の排除、およびIL-1βの産生を伴った細胞死であるパイロトーシスによって炎症応答を誘導し、感染早期での生体防御を惹起する。一方、これらの細胞死経路が選択されるメカニズムは不明である。本研究では、ミトコンドリアに局在するアポトーシス抑制分子であるBcl-xLが発現することで、アポトーシス経路からパイロトーシス経路に細胞死シグナルがスイッチされることを明らかにした。また、I型IFNに応答して発現するMxAが病原体センサー分子として機能することを明らかにした。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
インフルエンザウイルスは気道上皮細胞に初感染する。それに対し、気道上皮細胞は物理的なバリアとして機能するだけでなく、アポトーシス、およびパイロトーシスを誘導することで感染早期での生体防御を惹起する。一方、これらのシグナル経路は相互排他的であり、各細胞死シグナル間でクロストークがあると推測されるが、その詳細は不明であった。本研究により、ウイルス感染に対するプログラム細胞死による生体防御応答の重要性を明らかにすることができ、これを応用することで感染病態の制御へと繋げていくことが期待される。
|