研究課題/領域番号 |
19K16704
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分49070:免疫学関連
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研究機関 | 東京慈恵会医科大学 |
研究代表者 |
林崎 浩史 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助教 (50779907)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2019年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | NKT細胞 / 骨髄 / 未分化 / 感染免疫 / 未分化NKT細胞 / 細菌感染 / 肺炎球菌ワクチン |
研究開始時の研究の概要 |
肺炎球菌は小児および65歳以上成人の肺炎や髄膜炎の主な原因細菌であることから、より有効なワクチンの開発に繋がる免疫応答の解析は重要である。申請者らのこれまでの研究で、糖脂質をアジュバントとした肺炎球菌ワクチンは従来のワクチンと比較して長期にわたって血中抗体価が維持され感染防御に効果的であることが示唆された。本研究はこの新規ワクチンによって誘導されるエフェクター細胞の分化機序を明らかにし、感染防御における重要性を明らかにすることを目的としている。本研究成果は、より効果的なワクチン法の樹立に貢献することが期待される。
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研究成果の概要 |
NKT細胞は胸腺における分化成熟の過程で既にエフェクター機能を獲得(エフェクター分化)しており、活性化に伴い迅速にサイトカインを産生する。一方で、一部のNKT細胞は未分化なまま末梢組織へと移り、環境の変化に応じて種々のNKTサブセットへと組織で分化する可能性が示唆されていた。しかし、未分化NKT細胞に関する研究は乏しく、そのような細胞の局在や維持機構は不明であった。本研究では未分化能を有する可能性がある骨髄NKT細胞に着目し、その特徴や機能について解析を実施した。骨髄環境への依存度の高さに起因するとされる事象から解析が難航したが、その生理的重要性の解明につながる基盤を構築することができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
NKT細胞は活性化に伴い迅速かつ多量のサイトカインを産生することで強力な免疫不活化作用をもつ。このことから、抗腫瘍免疫の分野や感染症ワクチン分野における臨床応用に注目が集まっている。本研究で詳細に解析を進めた骨髄NKT細胞の未分化能についての解析結果は、未分化な状態での末梢NKT細胞の維持や増殖手法の手がかりになることが期待され、治験やトランスレーショナル研究として推進されているNKT細胞研究を強くサポートする。よって当研究は学術的にも社会的にも有意義な成果を残すことができたといえる。
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