研究課題/領域番号 |
19K16708
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分50010:腫瘍生物学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
伊東 剛 東京大学, 医科学研究所, 助教 (20733075)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2019年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 細胞接着 / 浸潤 / タンパク質ライブラリー |
研究開始時の研究の概要 |
細胞接着分子CADM1の発現異常は様々な病態に関与し、成人T細胞白血病 (ATL) に高発現するCADM1は血管内皮細胞との接着を介して臓器浸潤を亢進し、またCadm1遺伝子欠損マウスは精子細胞においてCADM1の欠如によるセルトリ細胞からの脱接着が起こり雄性不妊となる。本研究は、CADM1が関与するATL細胞の臓器浸潤及び精子細胞の成熟の分子機構を明らかにすることを目的として行い、独自に作成したIgSFタンパク質ライブラリーとCADM1との相互作用を網羅的に検討することによりCADM1の新規相互作用分子の同定を試みる。
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研究成果の概要 |
細胞接着分子CADM1は免疫グロブリンスーパーファミリー(IgSF)に属し、同分子種あるいはIgSFに属する異分子種と相互作用し、細胞接着に寄与する。CADM1の発現異常は様々な病態に関与し、成人T細胞白血病(ATL)に高発現するCADM1は血管内皮細胞との接着を介して臓器浸潤を亢進する。しかしながら、血管内皮細胞においてCADM1と相互作用する分子は同定されていなかった。本研究では、ATL細胞に発現するCADM1が血管内皮細胞に発現するCADM1と相互作用し、血管外遊出及び臓器浸潤を促進することを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
独自にIgSF遺伝子群をクローニングし、精製したIgSF-Fcタンパク質ライブラリーは、CADM1のみならずIgSF分子の相互作用ネットワークを解明する上で強力な技術基盤となり得る点において学術的意義がある。また、ATL細胞のCADM1を介した臓器浸潤の機序を明らかにしたことにより、中和抗体などを用いた細胞接着阻害により浸潤を抑制する新たな治療法の可能性を見出した点において社会的意義がある。
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