研究課題/領域番号 |
19K16775
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分50010:腫瘍生物学関連
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
笠木 勇太 九州大学, 医学研究院, 共同研究員 (70838937)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
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キーワード | 癌幹細胞 / オルガノイド / オートファジー / 食道癌 |
研究開始時の研究の概要 |
最近の報告で、食道基底細胞は均一な細胞集団ではなく、いくつかの異なった性質を持った細胞から構成されていると報告された。申請者は癌幹細胞も同様に異なる性質を持った細胞からなると予測し、その機能維持や分化過程にオートファジーが重要な役割を担っていると考えた。 本研究は食道癌幹細胞のマーカーとして免疫チェックポイント分子であるCD73に着目、癌幹細胞のオートファジー活性意義につてオルガノイドを用い検証することを目的とした。
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研究成果の概要 |
食道基底細胞のサブクラス発現に炎症性サイトカインが影響すると考え、IL4、IL13、TNFα、TGFβで刺激しオルガノイドを作成すると、サイトカインによって誘導される分画が変化することが分かった。さらに、TNFαおよびTGFβ刺激で幹細胞型をより強く誘導することを発見し、幹細胞の性質を有することも見出した。この結果を踏まえ、申請者らはそれぞれの細胞分画RNAシーケンスを施行、特徴的な因子を同定し各種追加検討を実施、その結果を学術論文にまとめ投稿、現在査読を受けている。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
食道癌幹細胞が異なる性質を持つ細胞集団であることを、オルガノイドを用いて証明したものは例がなく、世界に先駆けた先進的かつ多くの研究者が関心を示す研究である。さらに、申請者が注視しているCD73は新規免疫チェックポイント阻害剤の対象分子であり、その発現が癌幹細胞と相関があることを示せれば、CD73阻害剤の抗腫瘍作用の解明に大いに貢献出来る。オートファジー阻害剤についても世界中で研究が行われているが未だ実用段階には至っておらず、本研究の成果はその開発の手助けとなる可能性がある。
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