研究課題/領域番号 |
19K16824
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分50020:腫瘍診断および治療学関連
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
高田 護 千葉大学, 総合安全衛生管理機構, 助教 (90800392)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2019年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 微小管阻害 / 乳癌 / 抗酸化物質 / 微小管阻害剤 / 抗腫瘍効果 / 増殖抑制効果 / 有害事象 / 新規抗がん剤 / 分子標的薬 / 進行癌 / CMPD1 |
研究開始時の研究の概要 |
抗酸化物質の抗腫瘍効果に関しては適否様々な報告がみられるが、詳細なメカニズムに迫り明確に結論をした報告は多くない。申請者は赤ワインなどに含まれる抗酸化物質レスベラトロールアナログであるCMPD1に細胞周期を止める作用があることを見出した。CMPD1には分裂促進因子活性化タンパク質キナーゼ2(MK2)阻害効果があるという報告がある一方、これを否定する報告もあり、まだ結論は出ていない。本研究では高解像度顕微鏡、動物モデルを用いた実験系によりCMPD1の詳細なメカニズムおよび乳癌への影響を評価し、乳癌での臨床応用を目指す。
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研究成果の概要 |
微小管阻害剤は未だに抗がん剤の主役の一つである。近年の免疫チェックポイント阻害剤の臨床試験の結果から、その併用薬として最も有用な薬剤は微小管阻害剤であることが明らかとなってきたが、新たな微小管阻害剤開発は進んでいない。本研究で注目するCMPD1の微小管阻害作用はTaxolの阻害効果の数百倍の強さがあり、動物実験においては有害事象が圧倒的に少ないこと、そのメカニズムとして、がん細胞においてはより強い染色体不安定性を誘導すること、休薬によるwash outが可能な薬剤であることに加えてがん細胞よりも正常細胞においてwash outされやすいことなどがわかってきた。今後臨床応用を目指していきたい。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
抗がん剤である微小管阻害剤は最も歴史の古い薬剤のうちの一つであるが未だに抗がん剤の主役の一つである。近年の免疫チェックポイント阻害剤の臨床試験の結果から、微小管阻害剤はその併用薬として最も有用な薬剤であることがわかり、その重要性はますます高まっているにもかかわらず、新たな微小管阻害剤開発は進んでいない。本研究において、CMPD1は実臨床で最も広く使用されているTaxolと比較しても非常に有望な新たな微小管阻害剤であること、そしてCMPD1のがん細胞および正常細胞への作用メカニズムがわかってきた。臨床応用に向けて、今最も注目されている微小管阻害剤が及ぼす免疫への作用を明らかにし、開発を目指したい
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