研究課題/領域番号 |
19K16905
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分51030:病態神経科学関連
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研究機関 | 旭川医科大学 |
研究代表者 |
富田 唯 旭川医科大学, 大学病院, 助教 (50836450)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 末梢神経再生 / NG2 / Ninjurin1 / 神経血管ワイヤリング / シュワン細胞 / Ninjurin |
研究開始時の研究の概要 |
先行実験で毛細血管を構成する周細胞の一部に神経分化能を持つ幹細胞(CapSCs)、さらに同細胞のシュワン細胞分化能を制御する因子(Ninjurin1 (Ninj1))を見出した。このことから、「CapSCsは、Ninj1を介して血管周囲でシュワン細胞に分化し、神経軸索再生を促す」という仮説をたて、周細胞特異的にNinj1欠損を誘導するマウスの坐骨神経障害モデルなどを利用して検証していくことにより、神経血管伴走化の機序、さらに末梢神経の機能維持や再生の機序解明を目指す。
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研究成果の概要 |
先行実験で毛細血管を構成する周細胞の一部に神経分化能を持つ幹細胞(CapSCs)、さらに同細胞のシュワン細胞分化能を制御する因子(Ninjurin1 (Ninj1))を見出した。本研究では、NG2陽性細胞特異的蛍光発光マウス、Tamoxifen 誘導によるNG2 陽性細胞特異的 Ninj1 knockout (KO)マウス、培養シュワン細胞、培養CapSCsなどを用いた検証により、末梢神経障害時に増加するNG2陽性細胞に発現するNinj1が神経の髄鞘化に重要な役割を果たすことを示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
高齢化社会を背景に増加する多くの難治性慢性疾患の病態に末梢神経系の異常が関連していることが知られているが、末梢神経の機能維持や再生システムの知見は限られている。末梢神経は毛細血管と伴走し、その機能維持や再生に密接に関与していることが知られているが、神経と血管の伴走化がどのように成立するのかという根本的な課題は解明されていない。本研究では「神経に伴走する毛細血管」や「毛細血管に局在する新規の幹細胞」に着目し、末梢神経の髄鞘化にNinjurin1が重要な役割を示すことを示した。末梢神経再生の機序解明および治療法の開発につながると期待される。
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