研究課題/領域番号 |
19K16912
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分51030:病態神経科学関連
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研究機関 | 滋賀医科大学 |
研究代表者 |
中野 将希 滋賀医科大学, 神経難病研究センター, 助教 (00823890)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | アルツハイマー病 / Amyloid-β / 老化 / 液性因子 / 並体結合 / アミロイドβ |
研究開始時の研究の概要 |
アルツハイマー病 (AD)の基本病態である脳内アミロイドβ(Aβ)蓄積の一次的原因ないし促進/抑制因子を、とくに老化関連液性因子の視点から探索し、発症前診断や先制治療の開発に貢献することを目的とする。アルツハイマー病の最大の危険因子は加齢つまり老化とされるが、『個体老化による何が脳内Aβ蓄積、引いてはアルツハイマー病発症に寄与するのか?』という 重大な問いは明らかになっていない。本研究では、ADモデルマウスと野生型マウスの老若個体を並体結合することにより、循環因子を共有させ、脳内Aβ蓄積に影響する全身性循環因子の存在を評価し、血液中より目的因子の同定を行う。
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研究成果の概要 |
本研究では、アルツハイマー病(AD)の基本病態である脳内アミロイドβ(Aβ)蓄積の一次的原因ないし促進/抑制因子を、とくに老化関連液性因子の視点から探索し、発症前診断や先制治療の開発に貢献することを目的とした。 ADモデルマウスと野生型マウスの老若個体を並体結合 (パラバイオーシス)することにより、循環因子を共有させることで、脳内Aβ蓄積に影響する全身性循環因子の存在が示唆された。 また、RNAシーケンス解析により脳内Aβ蓄積を制御しうる候補分子を見出してる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
アルツハイマー病の治療法開発においては、臨床治験での多くの失敗を踏まえ、症状発現を指標とした治療から、発症前の脳内Aβ蓄積を指標とした先制治療への転換を迫られており、脳内Aβ蓄積の一次的要因を明らかにすることが一つの重要な課題である。しかし、これまでその知見は極めて乏しく先制治療実現の一つの障害になっている。加齢はアルツハイマー病に最大の危険因子であるが、その基盤となる分子メカニズムは未だ明らかにされていない。本研究による脳内Aβ蓄積を促進ないし抑制する全身性液性因子の存在の検証成果は、老化に伴うアルツハイマー病発症リスクのバイオマーカーやリスク介入の標的にもなる可能性を持つことが期待できる。
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