研究課題/領域番号 |
19K16945
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分52010:内科学一般関連
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
雨宮 貴洋 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (20778617)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
|
配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2019年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
|
キーワード | がん / 免疫チェックポイント阻害剤 / 治療応答性 / 個別化医療 / T細胞疲弊 / バイオマーカー |
研究開始時の研究の概要 |
がんは本邦における死亡原因第一位であり、抗がん薬物療法の治療成績向上は喫緊の課題である。近年、免疫チェックポイント阻害剤の開発により、複数のがん腫において治療成績は大きく向上してきているが、治療応答性の良好な群と不良な群に分かれることが問題となっており、その解明が急務である。本研究では、現在も多数の臨床試験が進行中の免疫チェックポイント阻害剤を対象とし、薬剤の直接的な標的となる免疫系の応答性にフォーカスして、免疫チェックポイント阻害剤に対する治療応答予測バイオマーカーを探索することを目的とする。
|
研究成果の概要 |
免疫チェックポイント阻害剤に対する治療応答性に関しては、腫瘍組織の評価のみに基づく層別化が主流であり、薬剤の直接的な標的となる免疫系に関する評価は十分に行われていない現状がある。本研究では、免疫チェックポイント阻害剤投与患者の奏功例において、治療開始前から免疫系の制御に関わるタンパク質が患者血清中で高値を示し、治療抵抗性を示す段階で低下することが明らかとなった。免疫チェックポイント阻害剤に対する治療応答性を予測するバイオマーカーとして、このタンパク質濃度を評価することが重要であると考えられた。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
患者血清中の免疫系の制御に関わるタンパク質濃度が免疫チェックポイント阻害剤に対する治療応答性を予測するバイオマーカーとなり得る可能性を示し、臨床医学の観点から意義の大きい成果が得られた。本研究により、真にベネフィットの得られる患者に対して薬剤を適用する個別化医療に貢献しうるものと考えられ、治療成績の向上に資するのみならず、無効な治療に伴う副作用リスクの回避や患者の経済的負担の軽減などにも役立つことが期待される。
|