研究課題/領域番号 |
19K16977
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分52010:内科学一般関連
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
鈴木 敦夫 名古屋大学, 医学部附属病院, 主任臨床検査技師 (80835398)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | フィブリノゲン / 凝固波形解析 / Clauss法 / 血栓止血検査 |
研究開始時の研究の概要 |
これまでの凝固検査は、正確に止血能を評価するために必要な“凝固線溶の質”が評価されていない点が大きな問題となっている。特に、フィブリノゲンの測定は、フィブリノゲンの量的評価のみを行うためその“質”を評価することができなかった。2017年、研究代表者はフィブリノゲンの量的異常と質的異常の両者を評価する方法(Fibg-CWA法)を世界に先駆けて構築し、Fibg-CWA法が先天性フィブリノゲン異常症の検出に非常に有用であることを明らかにした。本研究では、このFibg-CWA法を応用することで、凝固および線溶相の評価(凝固線溶の質)が可能な改良法を構築し、新規出血リスクアセスメントシステムの構築を目指す。
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研究成果の概要 |
フィブリノゲンの検査はClauss法と呼ばれる手法が標準的であるが、フィブリノゲンの「質」を評価することは困難であり、追加の解析が必要であった。これまでに、研究代表者らは、凝固波形解析(CWA)技術を用いてフィブリノゲンの質的異常と量的異常を区別する手法(Clauss-CWA法)を開発した。本研究では、臨床検査としての実用化に向けた自動解析ソフトウェアの構築と臨床検体を用いたバリデーションを行い、Clauss-CWA法が従来法と比較して同等以上の性能を有していることを明らかにした。今後、広く検査室へと普及し、フィブリノゲン異常症の診断に寄与できることが期待される。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
フィブリノゲン異常症は量的異常と質的異常に区分されるが、特に質的異常は通常の臨床検査で診断することが困難であり、無症候症例も多いことからその診断や実態(有病率)の把握は困難であった。本研究成果は、追加コストが不要で、一般的な検査室へと普及が可能な検査法を確立できたことにあり、医療経済的にも高い意義を有していると考えられる。また、今後、多くの施設にて本検査法(Clauss-CWA法)を用いることで、正確な有病率の掌握ならびにフィブリノゲン異常症の診断が容易になることが期待される。
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