研究課題/領域番号 |
19K16980
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分52010:内科学一般関連
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
西岡 光昭 山口大学, 医学部附属病院, 臨床・衛生検査技師長 (70738963)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 大腸癌 / long non coding RNA / TROY / LGR5 / long non-coding RNA / 再発予測 |
研究開始時の研究の概要 |
ステージII、III大腸癌は手術切除により根治することがほとんどであるものの、一部の患者では再発を来す。初回手術時に将来の再発リスクを予測するマーカーは確立されておらず、手術後の化学療法適応決定基準が曖昧なままである。この課題を解決するため、これまでにステージII、III大腸癌の再発マーカーTROY遺伝子を世界で初めて発見し、さらに、TROYに伴って発現量が変動する10遺伝子を絞り込んだ(TROY関連遺伝子)。本研究で、TROY関連遺伝子の中から、大腸癌患者、特にステージII、III大腸癌患者の手術後の再発予測を可能とする新規マーカーの確立を目指す。
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研究成果の概要 |
大腸癌患者の腫瘍部組織において、TROY遺伝子及びLGR5遺伝子の共過剰発現群は、その他の群と比較して大腸癌の手術後の再発期間が有意に短いことが確認できた。in vitroの実験結果より、TROY単独の過剰発現では細胞増殖能を亢進させ、TROYとLGR5の共過剰発現では細胞浸潤能の亢進が認められ、両遺伝子の共過剰発現が大腸癌の浸潤や転移に寄与している可能性が確認できた。更にRNAマイクロアレイ解析結果と大腸癌の臨床検体を用いた検討より、「long non coding RNA X」の発現量が非癌部と比較して癌部で有意に発現量が増加していることが確認できた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
TROYとLGR5の共過剰発現が大腸癌の再発に大きな役割を果たしている可能性が示唆された。また、我々が発見したTROYとLGR5に関連した機能未知のlong non coding RNAを用いて、大腸癌再発の予後予測可能な検査や臨床応用可能な新規治療薬開発や創薬に利用することで、大腸癌患者の手術後の再発率の改善や生存率の向上だけでなく、生活の質が向上するほどのインパクトを社会に与えうると考える。
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