研究課題/領域番号 |
19K16989
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分52010:内科学一般関連
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
滝沢 翼 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 講師 (30778874)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 頭痛 / 片頭痛 / トリガー / 皮質拡延性脱分極 / COVID-19ワクチン / 喫煙 |
研究開始時の研究の概要 |
片頭痛は若年者に好発する慢性頭痛疾患であり、有病率(約10%)、生活支障度ともに高い。 片頭痛患者の一部ではストレス、生活習慣、天候の変化など何らかの頭痛発作の誘発因子を有している。 本研究では片頭痛の誘発因子の実態について調査を行い、科学的な検討を試みる。最終的には片頭痛患者のQOL向上を目指す。
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研究成果の概要 |
慶應義塾大学病院頭痛外来に通院中の片頭痛患者200名以上について、約50項目の頭痛のトリガー候補について詳細な調査を実施した。ストレス負荷、睡眠不足、低気圧などをトリガーとして自覚している患者がそれぞれ75%以上と多いことが確認された。また、慶應義塾大学病院の看護系職員を対象とした調査にて、普段から頭痛もちの場合、COVID-19ワクチン接種後に頭痛が生じやすいことが判明した。 喫煙が片頭痛のトリガーであるか検証のため、片頭痛動物モデルである皮質拡延性脱分極(CSD)にて検討したところ、喫煙負荷した雌マウスにおいてCSDが惹起されやすいこと(=片頭痛が生じやすいことが示唆)が明らかとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
片頭痛のトリガーについて日本人における詳細な調査が実施できたことは意義が高いと考えられた。ストレスや睡眠など是正可能なトリガーも多く、今後の介入も検討される。COVID-19ワクチン後の頭痛の発症率や特徴については、一般市民の接種のタイミングで研究成果をプレスリリースできたことで、一般市民にも情報を届けることができた。 喫煙を負荷した雌マウスにてCSDの感受性の低下がみられたことは、喫煙が片頭痛をトリガーする科学的な裏付けとなった。雄マウスでは同様の変化がみられなかったことから、喫煙が片頭痛に及ぼす影響については性差がある可能性も示唆された。
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