研究課題/領域番号 |
19K16998
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分52020:神経内科学関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
吉田 隼 東北大学, 医学系研究科, 大学院非常勤講師 (60822905)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | レトロマー / DNAJC13 / パーキンソン病 / αシヌクレイン / 軸索輸送 / リソソーム / 小胞輸送 |
研究開始時の研究の概要 |
レビー小体の主要構成分子であるαSYNはパーキンソン病(PD)病態のkey moleculeである。αSYNはシナプス前末端に存在するが、病的状況下で生じる凝集αSYNは軸索を逆行輸送しリソソームで分解される。一方、PD原因・リスク遺伝子にはリソソーム機能に関与する分子が複数存在し、その機能破綻はαSYN凝集・蓄積を来たし、蓄積した凝集αSYNが更なる軸索輸送障害や細胞間伝播を惹起する可能性が示されている。本研究では、それらのPD原因・リスク遺伝子を用い、リソソーム機能障害と共にαSYN凝集や細胞間伝播が誘導されるか調べ、リソソーム機能を安定化する新規分子シャペロンで改善されるか検証する。
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研究成果の概要 |
パーキンソン病においてリソソーム機能は様々な細胞内小胞輸送により制御されている。本研究ではその中でもパーキンソン病におけるリソソーム機能との関係が示されているレトロマーに着目した。まずパーキンソン病関連変異DNAJC13を過剰発現させた細胞においてレトロマーによる輸送障害を観察した。更にDNAJC13はクラスリンとを契機としてレトロマー輸送に関与するSNX1のシャペロンとして働いていることを見出した。パーキンソン病のモデルとして広く使われているロテノン暴露細胞においてDNAJC13によるSNX1のシャペロン機能が阻害されると同時にレトロマー障害が引き起こされることを確認した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
パーキンソン病において変異型DNACJ13がレトロマー障害を引き起こすと共に、パーキンソン病モデル細胞として広く使用されるロテノン暴露細胞や、パーキンソン病における主要分子であるαシヌクレイン過剰発現でもレトロマー障害が引き起こされたという事実はパーキンソン病におけるレトロマー機能の重要性を示唆する結果であり、学術的意義があると考えられる。また、これを標的とした治療開発にもつながる結果と考えられ、社会的意義もあると考えられる。
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