研究課題/領域番号 |
19K17000
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分52020:神経内科学関連
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
鈴木 陽一 千葉大学, 医学部附属病院, 医員 (80818485)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 筋萎縮性側索硬化症 / 運動皮質興奮性 / 閾値追跡法2連発経頭蓋磁気刺激 / 短潜時皮質内抑制 / SICI / PET / MR spectroscopy / 末梢神経興奮性 / 運動皮質過剰興奮 / 閾値追跡法2連発経頭蓋磁気刺激検査 / MRスペクトロスコピー / MRスペクトロスコピ ー |
研究開始時の研究の概要 |
筋萎縮性側索硬化症(ALS)における運動神経細胞死の原因の一つとしてグルタミン酸過剰興奮説が提唱されている。閾値追跡法2連発経頭蓋磁気刺激検査やPET検査、MRスペクトロスコピーにより運動皮質の興奮に関わるグルタミン酸やGABA受容体、グルタミン酸受容体5の関与した神経伝達能の評価が近年可能となった。これらの検査を用いてALS治療薬であるリルゾールを内服する前と内服後4週間での運動皮質の興奮性や臨床症状の評価を行うことで病態の主座を明らかにし、治療薬探索への臨床応用への展開を目指していく。
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研究成果の概要 |
筋萎縮性側索硬化症(ALS)の運動神経細胞死の一因として、運動神経でのグルタミン酸過剰興奮性が関与していると考えられている。本研究ではALSの中枢および末梢で興奮性が病態にどう影響しているかを閾値追跡法2連発経頭蓋磁気刺激検査(TT-TMS)、軸索機能検査、PET検査やMRスペクトロスコピーを用いて評価した。本邦におけるTT-TMSの健常平均の構築と、ALSで中枢より末梢での興奮性がALSでの進行速度へより強く影響していることの報告をした。ALSにおける運動細胞死の病態解明の一助となると考えられた。引き続きALSの各検査による評価を行っている。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
今回、ALSにおける中枢および末梢の運動興奮性と進行速度の関係を更に明らかにすることができた。 加えて、ALSの運動興奮性は末梢での興奮がより強く影響していると示すことができた。ALSは進行性に呼吸不全に至り、延命措置を取らなければ死亡する神経難病で現在治療薬として確立されている薬剤も延命効果は数カ月と限定的である。今回の結果は新規治療開発に際し末梢興奮を抑えるようなイオンチャネル修飾薬がALS治療薬候補となる可能性を示唆する結果であり、将来の治療開発に役立つデータとなる可能性がある。
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