研究課題/領域番号 |
19K17031
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分52020:神経内科学関連
|
研究機関 | 三重大学 |
研究代表者 |
松浦 慶太 三重大学, 医学部附属病院, 准教授 (70769885)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2022年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
|
キーワード | パーキンソン病 / 脳深部刺激術 / 視床枕 / MRI / DBS / 7.現在までの進捗状況 定量的磁化率マッピング / 定量的磁化率マッピング / 高次機能 |
研究開始時の研究の概要 |
パーキンソン病(PD)は、振戦、固縮、寡動などの運動機能障害を主体とするが、近年高次機能障害や、痛み、嗅覚異常などの非運動症状も注目されている。また、PDはその経過中に幻視などが伴う認知症の合併が問題となることがある。しかし、正確に出現を予測することが困難である。脳深部刺激術後に高次脳機能障害や精神症状の増悪をきたす場合もあり、事前に予測できればより適切な治療選択につながる。そこで視覚異常に関係する視床沈に注目し、頭部MRIの新規撮像法にて解析することが本研究の特色である。神経メラニン画像と運動症状の関連、MRI所見と認知機能、幻覚出現の関連性を明らかにし、より適切な治療選択につなげる。
|
研究成果の概要 |
本研究において、DBS治療を行ったパーキンソン病(PD)患者において、QSMにて、視床枕および被殻にて、鉄沈着の増大と幻視出現、高次機能との関連が示唆される結果を得、論文化を行った。視床枕においては、0.045ppm以上、被殻においては0.085ppm以上のsusceptibilty value(SV)を示す場合に、DBS術後1年間において、幻視の出現が多かった。また、多変量解析においても、術前の幻視既往とともに、視床枕の0.045ppm以上のSVおよび被殻の0.085以上SVが有意に関連を示していた。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
上述の結果および過去の我々のSWIにて、視床沈がvisibleであること(これは鉄沈着が多いことを示している)と、幻視の出現に関連する報告と併せて、視床枕が少なくともパーキンソン病のDBS症例の幻視出現に大きく関与していることが明確となった。今後は、他のmodality、特定部位の脳萎縮、NMI、拡散画像などと合理的に評価を組合すことでより精緻な予測を行えるようになると考える。またDBS患者のみならず、それ以外の患者の経過も予測出来るようになると考えている。
|