研究課題/領域番号 |
19K17153
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分52040:放射線科学関連
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研究機関 | 久留米大学 |
研究代表者 |
宮田 裕作 久留米大学, 医学部, 助教 (60647816)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
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キーワード | 子宮頸癌 / 放射線治療 / 高線量率密封小線源治療 / PD-L1 / CD163 / 腫瘍微小環境 / 化学放射線療法 / 2年無増悪生存期間 / 低酸素 / PD-1 / CD8陽性T細胞 / 経時的変化 / CD-8陽性T細胞 |
研究開始時の研究の概要 |
子宮頸癌に対して化学放射線療法が確立されているが,中には治療不応例が存在し,腫瘍のPD-L1発現量の増加によりそのエフェクターであるCD8陽性T細胞が抑制されているか,あるいはCD8陽性T細胞が組織から欠如していると考えられる.このように,腫瘍制御においてはPD-L1発現量やCD8陽性T細胞数の動態を理解する必要がある.本研究は腫瘍の免疫回避機構の一つであるPD-1/PD-L1とCD8陽性細胞に着目し,化学放射線療法を行った子宮頸癌症例を対象に,その初期治療効果や予後と,腫瘍細胞のPD-L1発現量およびCD8陽性T細胞数の変化との関連性を調べる.
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研究実績の概要 |
放射線療法はがん細胞を破壊して抗腫瘍免疫を活性化する一方で,腫瘍周囲環境(TME)の抗腫瘍免疫を抑制することが知られている.子宮頸癌の根治的放射線療法では,体外照射と小線源治療の二つの異なる照射法を組み合わせるが,これらがどの様に腫瘍免疫に影響するかは十分に解明されていない.そこで根治的放射線療法を施行した頸癌患者において,治療効果別の腫瘍関連免疫の経時的な変化と,免疫の変化による予後への影響を調査した.根治的放射線療法を完遂した頸癌患者26名を,治療開始後2年以内の再発・転移の有無によって治療失敗群(n=14)と成功群(n=12)に分類し,治療前,体外照射のみ(小線源治療直前),小線源治療期間中の中間時点,治療後3か月以内の4時点において,子宮頸部のTMEにおけるPD-1,PD-L1,CD8,CD68,CD163,FoxP3,HIF1-αの発現率の違いと,各分子発現率の予後への影響を評価した.その結果,小線源治療中に,腫瘍免疫の抑制分子の一つであるPD-L1と,腫瘍増殖・増悪に働く細胞(M2マクロファージ)の代表マーカーであるCD163の発現率が治療奏功群と失敗群間において差が生じ(p<0.01,p=0.08),これらの発現率が2年無増悪生存率(2年間再発や転移がなく生存している確率)に関係していた(p=0.04,p=0.02)小線源治療中において,治療効果別にPD-L1とCD163の発現率に差が生じた原因は依然不明であるが,子宮頸癌の新たな予後予測因子になりうる,また腫瘍関連免疫を利用した治療法の開発に役立つ可能性が示唆された(Miyata Y, et al. Radiat Oncol. 2023 Feb 23;18(1):40.)
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
論文化まで達成した(Miyata Y, et al. Radiat Oncol. 2023 Feb 23;18(1):40.).
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今後の研究の推進方策 |
論文化しており,残るは学会発表で,本研究で得られた新規知見をより多くの研究者に知っていただく.2023年度の日本放射線腫瘍学会第36回学術大会で発表したい.
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