研究課題/領域番号 |
19K17229
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分52040:放射線科学関連
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
大彌 歩 信州大学, 学術研究院医学系, 助教 (60837079)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 卵巣原発粘液性腫瘍 / αGlcNAc / 糖鎖 / MRI / 分類木 / MUC6 / T2強調像 / T1強調像 / CEA / CA19-9 / αGIcNAc / MUC5AC / MUC2 / 卵巣 / 粘液性腫瘍 / ムチンコア蛋白 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、最終的に卵巣原発性粘液性腫瘍の術前悪性度診断向上を目的とする。はじめに、卵巣原発性粘液性腫瘍の悪性度と糖鎖やムチンコア蛋白の発現形式との関係性を調べる。次に、卵巣原発性粘液性腫瘍の悪性度と術前のMRI画像の所見との関連性を調べる。最後に、糖鎖やムチンコア蛋白の発現形式と術前のMRI画像の所見との関連性を調べ、卵巣原発性粘液性腫瘍の術前悪性度診断が向上するかを検討する。
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研究成果の概要 |
本研究では2つの成果を得た。一つは免疫組織学的手法により卵巣原発粘液性腫瘍の悪性度の進行に伴って、αGlcNAcの発現が低下することを証明したことである。これによって、卵巣原発粘液性腫瘍においてαGlcNAcが腫瘍抑制に働いていると考えられた。 二つ目は、MRI所見と腫瘍マーカーの所見から、卵巣原発粘液性腫瘍の悪性度を診断する分類木を作成したことである。これによって、腫瘍内の嚢胞腔の信号が、腫瘍の悪性度診断に重要であることが判明した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
糖鎖研究の側面において、本研究の結果は卵巣原発粘液性腫瘍においてもαGlcNAcの発現が悪性度と関係していることが明らかとなり、αGlcNAcの喪失が腫瘍進展を促進することから、αGlcNAcが腫瘍抑制に働いていることが示唆された。また、病理診断において、αGlcNAcの減少が卵巣原発粘液性腫瘍の悪性度診断に補助的に使えることが示された。 また、画像診断の分野においても、卵巣原発粘液性腫瘍内の嚢胞腔の信号が悪性度と強い相関があることが判明し、腫瘍マーカー所見との組み合わせによる分類木により、卵巣原発粘液性腫瘍の悪性度診断が簡単にできるようになった。
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