研究課題/領域番号 |
19K17243
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分52040:放射線科学関連
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
岩渕 雄 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 講師 (90573262)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | パーキンソン病 / パーキンソン症候群 / ドーパミントランスポーター / DAT SPECT / MIBGシンチグラフィ / 機械学習 / AI / 定量評価 / レビー小体型認知症 / レビー小体病 / 核医学 / 画像診断 |
研究開始時の研究の概要 |
パーキンソン病やパーキンソン症候群の診断は従来、臨床症状をもとに診断されることが多く、いわば主治医の主観に頼る部分が大きいことがひとつの問題であった。123I-Ioflupaneは脳内のドパミン神経細胞に存在するドパミントランスポーターの密度や活性に依存して集積する放射性薬剤であるが、この薬剤を用いたSPECT検査(DAT SPECT)を用いることで機能画像による客観的な診断が得られるようになった。一方でこの画像をより正確に評価するための方法はまだ十分に確立されていない。本研究の目的はDAT SPECTの新たな定量化方法や解析・評価方法を検討し、より診断精度の高い評価方法を求めることである。
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研究成果の概要 |
核医学検査のひとつであるDAT SPECTはパーキンソン症候群の診断において重要な役割を果たしているが、本研究ではこのDAT SPECT検査の診断能をより向上させるための定量評価法の確立を行った。 従来は両側の線条体に集まる放射性医薬品の集積の強さや左右差をもとにした定量評価が行われてきたが、本研究ではさらに線条体集積の形状の変化を定量評価に用いることでより正確な診断が行えることを確認した。また、これらの複数の定量値を特徴量として機械学習に組み込んだり、MIBGシンチグラフィなどの他の核医学検査の定量値と組み合わせることで、より総合的な評価が可能となり、診断能の向上が得られることが確認された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究成果により核医学検査のひとつであるDAT SPECTによる、より正確かつ客観的なパーキンソン症候群(パーキンソン病含む)の診断体系の確立が出来ると考えられる。また本研究結果は実臨床に直接的に応用可能な内容であり、DAT SPECTでの線条体集積の形態評価を含めた定量解析を実臨床に組み込むことで、パーキンソン症候群の診断能をこれまでより向上させることが出来るという学術的意義があると考える。 パーキンソン症候群をより正確に鑑別診断する事で治療方針の決定や予後の推測などに役立つ臨床情報を得ることができ、さらには予後の改善や介護者の負担軽減にもつながっていくものと思われる。
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