研究課題/領域番号 |
19K17278
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分52040:放射線科学関連
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研究機関 | 和歌山県立医科大学 |
研究代表者 |
上硲 敦文 和歌山県立医科大学, 医学部, 助教 (30750913)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2022年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2021年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
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キーワード | 門脈塞栓術 / NBCA / 無水エタノール / リピオドール / エタノール / Lipiodol / Ethanol / 経皮経肝的門脈塞栓術 / NLE / 経皮経肝門脈塞栓術(PTPE) |
研究開始時の研究の概要 |
経皮経肝門脈塞栓術(PTPE)は、術後肝不全を防ぐために広く行われている。従来の塞栓物質としてはゼラチンスポンジ、金属コイルなどが使用されている。一方、我々は、NBCAにLipiodolと無水エタノールを混和撹拌した混合液、NLEを開発し、基礎的・臨床的研究を行ってきた。 今回、豚門脈を塞栓し、NLEは、NBCAの塞栓性とエタノールによる血管内皮障害作用などの相乗効果により、従来の塞栓物質よりも再開通の防止及び残肝体積の増加の促進が期待できるのか、およびバルーンカテーテルとの接着が本当になく安全に手技を施行できるのかを明らかにすることを主眼とする。
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研究成果の概要 |
NLE(NBCA:lipiodol:ethanol=2:2:1)を用いてブタ門脈塞栓術は問題なく行えた。バルーンカテーテルへのNLE固着も認めなかった。対照群としてのゼラチンスポンジ+lipiodol塞栓は門脈から流れ出してしまい、やはり蓋をするコイルなどの塞栓物質が別途必要であった。その他対照群として、NL(NBCA:lipiodol=1:2)はバルーンカテーテルに固着してしまった。NLI(NBCA:lipiodol:iopamidol)の2:3:1と1:4:1はともにバルーンへの固着はなかった。NLEおよびNLIはバルーンカテーテルを用いた門脈塞栓術に有用な塞栓物質と考えられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
NLE(NBCA:lipiodol:ethanol)もしくはNLI(NBCA:lipiodol:iopamidol)を用いてバルーンカテーテルをwedgeさせた状態でブタ門脈塞栓術を行うことに成功した。この結果、人体においてもNLE, NLIを用いた門脈塞栓術を行うことが可能と考えられる。安全に肝切除を行うための術前門脈塞栓術において、この2種類の塞栓物質を用いたさらなる研究が加速することが推察される。
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