研究課題/領域番号 |
19K17302
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分52050:胎児医学および小児成育学関連
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研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
永井 隆 徳島大学, 病院, 特任助教 (20835582)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
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キーワード | 半月体形成性腎炎 / ERK経路 / MEK1/2阻害剤 / MEK5阻害剤 / ERK経路阻害剤 / 腎炎 |
研究開始時の研究の概要 |
半月体形成性腎炎は急速に進行する予後不良な急速進行性糸球体腎炎の典型的病理像である。その病態に細胞内シグナル伝達機構の一つであるExtracellular regulated kinase(ERK)1/2およびERK5が関連していることがこれまでの研究でわかってきている。本研究は、ラット半月体形成性腎炎モデルにERK1/2のリン酸化を阻害するMEK1/2阻害剤およびERK5のリン酸化を阻害するMEK5阻害剤を投与することにより、その腎炎進展の抑制効果を検証するものである。
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研究成果の概要 |
本研究では、作成した半月体形成性腎炎モデルラットに、ERK経路阻害剤としてERK1/2のリン酸化を阻害するMEK1/2阻害剤、ERK5のリン酸化を阻害するMEK5阻害剤を投与し、正常対照群および無治療腎炎群と比較した。半月体形成率の検討において、MEK1/2阻害剤投与群では無治療腎炎群と比較して半月体形成率の低下が認められた。またMEK5阻害剤投与群でも半月体形成率の軽度低下が認められた。これらの結果は腎炎においてERK経路があらたな治療標的となる可能性を示唆するものと思われた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究にて半月体形成性腎炎におけるERK経路の関与およびERK経路阻害剤の一定の効果を証明することができ、今後投与方法の工夫や投与量の調整、ヒト腎炎など引き続き研究を継続していくことにより、ERK経路を治療標的とするあらたな治療法の開発につながりうるものと考えている。今後ERK阻害剤が既存の治療に抵抗性を有する腎炎に対しても、その作用機序の違いから効果を発揮する治療戦略となりうることを期待する。
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