研究課題/領域番号 |
19K17418
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分53010:消化器内科学関連
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研究機関 | 旭川医科大学 |
研究代表者 |
長谷部 拓夢 旭川医科大学, 医学部, 助教 (10596282)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | NAFLD / 加齢 / 非アルコール性脂肪性肝疾患 / サルコペニア |
研究開始時の研究の概要 |
筋肉の質・量の低下で説明されるサルコペニアは、近年各種の病態進展に影響することが注目され、運動介入の効果が検証されている。非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)において、臨床では運動療法による脂肪肝改善効果が示され、動物実験では高脂肪食マウスに対するトレッドミルによる運動介入により脂肪肝の改善効果が指摘されているが、肝筋連関からの分子生物学的機構の解明や治療標的分子の同定には至っていない。 本研究では強制回転かごを用いた運動介入や廃用性筋萎縮モデルを用いて、肝筋連関を中心としたNAFLDの病態メカニズム解明を試みる。
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研究成果の概要 |
本研究では、食餌誘導性非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)マウスモデルにより、肝臓と骨格筋の病態変化の相関を調べることを目的とした。加齢性サルコペニアの関与による骨格筋変化をみるため、実験には若齢マウスと高齢マウスを用いた。 高齢マウスにおいては経時的な筋力の増加が高脂肪食摂餌によって乏しくなった。いずれの群でも高脂肪食により肝炎が惹起されたが、肝炎に伴う線維化は年齢に依存せず生じた。高齢マウスでは高脂肪食負荷により病理学的な筋組織の変性を認め、筋肉は年齢により肥満・脂肪肝の影響をより強く受けることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究により肥満・脂肪肝においては年齢によらず肝線維化を来すが、筋肉の変化は高齢者において、より来しやすくなることが示唆された。NAFLDの病態進展は未解明な点が多いが、年齢によらず長期間NAFLDの病態を呈していることが肝線維化悪化に寄与していると考えられた。NAFLDと筋肉の分子生物学的連関は十分捉えられていないが、年齢や肥満・脂肪肝などが複合的に作用していることが示唆された。この成果により、NAFLD病態メカニズムの一部を明らかにできた。
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