研究課題/領域番号 |
19K17425
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分53010:消化器内科学関連
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
日比谷 秀爾 東京医科歯科大学, 医学部附属病院, 特任助教 (20801963)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2019年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | 炎症塑性 / 炎症性腸疾患 / 腸管上皮幹細胞 / 長期炎症 |
研究開始時の研究の概要 |
炎症性腸疾患は、長期炎症で不可逆的に機能不全に陥った上皮細胞塑性こそ病態の根幹であると着想し、塑性獲得機構及びリセット機構の解明がIBD病態解明や治療法開発に直結すると着想した。本研究では、独自に構築したマウス腸管体外長期炎症モデルをヒト体外長期炎症モデルにまで発展させ、ヒト腸管上皮幹細胞における長期炎症下での塑性獲得機構及び塑性リセット機構を解析する。本研究で得られる成果はIBDの上皮細胞病態解明及び完治を目指した治療法の基盤構築に繋がるものである。
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研究成果の概要 |
潰瘍性大腸炎・クローン病に代表される炎症性腸疾患(IBD)の特徴は、治療により一旦は症状が改善するも再燃を繰り返し最終的には手術により切除されることである。それはIBD寛解後の病理では炎症細胞浸潤は認めないものの、腺管の配列異常や杯細胞減少などの上皮細胞機能異常を認めることからも長年の炎症により元に戻らないことを示唆している。本研究では、長期炎症を体外で再現し、炎症前後の同じヒト細胞を比較することにより、個人差ではなく炎症による差異の描出に成功しています。その結果、長期炎症による非可逆因子を同定し、その因子を標的とすることで一部の形質は元に戻ることを示しました。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
長期炎症による非可逆機構を初めて明らかとした。非可逆因子を標的とすることで、炎症塑性の一部可塑性変化を認め上形質の改善を認めたことから、再燃予防を見据えた新規炎症性腸疾患の治療薬開発が期待される。
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