配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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研究実績の概要 |
本研究の目的は、リキッドバイオプシーを利用し、IBD関連腫瘍の新たな診断法を開発することである。また、近年大腸癌の増悪因子としても報告されているフソバクテリウムにも注目し(Science 358: 1443-1448, 2017)、IBD関連腫瘍と腸内細菌叢などの環境因子との関連についても検討を加えるとともに、circulating tumor DNA(ctDNA)の起源についての検証も行った。 2019年度・2020年度・2021年度では、xenograftマウスモデルによりctDNAの起源や動態において半減期1.8-3.2時間など新たな知見を明らかにし(World J Gastroenterol 27: 7134-7143, 2021)、IBD関連腫瘍の体細胞変異に対するリキッドバイオプシーの可能性を示すとともに(BMC Cancer 20: 1188, 2020)、大腸癌におけるフソバクテリウムの分布も明らかにした(J Gastroenterol Hepatol 36 : 1869-1876, 2021)。これらの成果はいずれも消化器病学会の主題等で報告してきた。 2022年度は、前年度までのデータに加えIBD関連腫瘍の組織検体と血液検体を合わせて計50検体の同時追加次世代シークエンサー解析を試みている。現在までの解析結果に基づき、今回の対象遺伝子はTP53, APC, BRAF, KRAS, PIK3CA, SMAD4, IDH1, FBXW7, RNF43, ERBB2, MYC, GNAS, CTNNB1, POLE, HRAS, NRAS, ERBB3, PPP2R1A, AKT1に絞りこみ追加解析を行っている。また、2022年度においても昨年に続いて消化器病学会総会の主題においてIBD関連腫瘍の報告を行った。
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