研究課題/領域番号 |
19K17444
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分53010:消化器内科学関連
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研究機関 | 日本医科大学 |
研究代表者 |
山脇 博士 日本医科大学, 医学部, 助教 (70720051)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 機能性ディスペプシア / 膵酵素異常 / 十二指腸炎 / 早期慢性膵炎 / 機能性消化管障害 / tight junction / 膵機能障害 / 心窩部痛症候群 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究課題では、膵酵素異常を伴うFD患者を対象にして、十二指腸粘膜における炎症細胞浸潤が、十二指腸粘膜内L細胞由来のGLP-1産生に影響を与えるか、また、十二指腸粘膜におけるGLP-1産生細胞、十二指腸粘膜内好酸球浸潤が、膵酵素異常を伴うFD患者の早期胃排出能と相関しているかなどを検討することにより、機能性消化管障害患者における消化管運動機能異常の病態の一端を明らかにすることを目的としている。さらに、ヒトL細胞のcell-lineを用いて検討することで、FD患者の病態に深く関与している早期胃排出能に関与する十二指腸粘膜内GLP-1産生細胞のシグナル伝達を明らかにすることで、FD患者の治療の端緒とすることを目標としている。
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研究成果の概要 |
機能性ディスペプシア(FD)患者において特徴的である早期胃排出能と十二指腸粘膜内炎症細胞浸潤、GLP-1産生細胞の発現量との比較検討を試みた。現時点、有意な関係性は検出できていないが、FD患者の十二指腸検体を集約する過程で、膵酵素異常を有するFD患者における不安状態と外分泌膵機能不全の関連性を明らかにすることができ、新規の酸分泌抑制薬であるvonoprazanを用いて治療前後での十二指腸粘膜内の活性化した好酸球を比較検討することができた。FDにおいて十二指腸における炎症細胞や消化管ホルモンの動向を研究することで、病態の解明につながることが一層強く期待できた。更なる検討が必要と思われる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
機能性ディスペプシア(FD)患者において特徴的である早期胃排出能と十二指腸粘膜内炎症細胞浸潤、GLP-1産生細胞の発現量との比較検討を試みた。その過程で、膵酵素異常を有するFD患者における心理的要素と外分泌膵機能の関連性を明らかにすることができた。また、膵酵素異常を伴うFD患者における脂肪摂取後の臨床的特徴に関して国際間の比較することができた。FDの病態解明の一助を担い、臨床的特徴に関しては新たな知見を加えることができたと確信している。
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