研究課題/領域番号 |
19K17467
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分53010:消化器内科学関連
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
佐々木 文郷 鹿児島大学, 医歯学域鹿児島大学病院, 講師 (40735297)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | ESD / 偶発症予防 / 合併症予防 / 低侵襲治療 / 内視鏡的粘膜下層剥離術 / 抗炎症 / 抗線維化 / 新規被覆剤 / HGF / 新規被覆製剤 / 噴霧型製剤 / 多孔膜 / 瘢痕 / 内視鏡治療 / 狭窄予防 |
研究開始時の研究の概要 |
ミニブタの食道および胃に作製したESD 後の粘膜下層剥離面を疎水化ゼラチン多孔膜さらにはHGF 含浸ゼラチン多孔膜で被覆し、その接着性を評価するとともに粘膜下層剥離部における再生・修復促進作用を明らかにすることである。rh-HGF 含浸ゼラチン多孔膜による治療法が確立されれば、内視鏡治療後の瘢痕収縮に伴う狭窄予防にのみならず、炎症性腸疾患などの傷害粘膜の再生・修復を目指した新たな治療法となることが期待される。
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研究成果の概要 |
内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)は広く普及したが、合併症の問題は今だ解決すべき重要な課題である。我々は、ESD後潰瘍の動物モデルを用いて、高接着性ゼラチン噴霧製剤の有用性を検討した。その結果、高接着性ゼラチン噴霧型被覆剤は、胃ESD後潰瘍 の粘膜下層の炎症・線維化、固有筋層の線維性肥厚を抑制したことを明らかにした。さらにミニブタを用いた十二指腸ESD潰瘍微小穿孔モデルにて噴霧製剤をESD後潰瘍に噴霧することにより、筋層および漿膜側への炎症を抑制した。本製剤は、ESD後合併症を軽減させる可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
今回の研究にて高接着性ゼラチン噴霧製剤が、ESD後潰瘍に対して抗炎症に作用し、微小穿孔の被覆、過度な瘢痕収縮の抑制を通じて消化管狭窄をはじめとするESD後の偶発症予防に有用である可能性が示唆された。本製剤が、臨床日常診療で使用可能となれば、ESD関連偶発症の抑制に寄与する可能性がある。さらには、より安全な低侵襲治療の提供に寄与するだけでなく、日帰り手術が可能になることも考えられ、医療経済的にも貢献する可能性が考えられ、社会的意義は高いものと考える。
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