研究課題/領域番号 |
19K17527
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分53020:循環器内科学関連
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
宮崎 要介 山口大学, 医学部附属病院, 助教 (70771781)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2021年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | 冠動脈血流解析 / CFD / 冠動脈瘤 / shear stress / 数値流体力学解析 / 冠動脈分岐部 / Quantitative flow ratio / 冠動脈分岐型 / 3次元光干渉断層法 / Fractional flow reserve / EDC / EDCシステム / 薬剤溶出性ステント / 新生内膜 / 抗血小板薬二剤併用療法 / 数値流体力学 |
研究開始時の研究の概要 |
冠動脈インターベンションの課題は、ステント内再狭窄、ステント血栓症、遠隔期新生動脈硬化、抗血小板薬二剤併用療法の早期終了である。これらを解決するために第3世代の冠動脈ステントが開発され、各種ステントには特徴的な技術が搭載された。我々は抗血小板薬二剤併用療法の早期終了と晩期再狭窄の抑制に効果的な因子は何かを明らかにするために、各種ステント留置後の状態に関する画像データを元に血管の状態をモデル化し、数値流体力学解析によりフローシミュレーションすることで、早期新生内膜、遠隔期新生動脈硬化の機序を解明し、抗血小板薬二剤併用療法の終了タイミングを決定するための客観的指標づくりに貢献することが目的である。
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研究成果の概要 |
冠動脈血流解析の技術の確立、向上のためまずは冠動脈瘤の血流解析を行い、冠動脈瘤による急性心筋梗塞発症の要因解析を行った。この検討では冠動脈血流低下、Recirculation flowが観察された。Wall shear stress 0.2Pa以下で定義したExtremely low wall shear stressが全ての症例で観察された。冠動脈血流の低下、Recirculation flowは正常冠動脈症例では認められず、急性心筋梗塞発症要因である可能性が示唆された。本技術を用いて今後はステント留置後のフローシミュレーションを行う予定である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究ではまず冠動脈血流解析を冠動脈瘤患者に行った。このことで冠動脈瘤内の血流低下やExtremely low wall shear stressの部位の存在が明らかになった。このような解析はこれまでに行われたことはなく、冠動脈瘤を原因とする急性心筋梗塞の原因の解明に役立つ可能性がある。また、冠動脈瘤をもつ患者の心筋梗塞発症抑制のためにどのような薬物療法を行うことができるかが解明することができれば新たなエビデンスを作ることができる。また今回確立した技術を用いて冠動脈ステント留置術後の血流解析を行うことで最適な冠動脈ステント留置術後の抗血栓療法に役立てることができる可能性がある。
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