研究課題/領域番号 |
19K17536
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分53020:循環器内科学関連
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研究機関 | 自治医科大学 |
研究代表者 |
鎌田 諒 自治医科大学, 医学部, 客員研究員 (60801420)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2019年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | インフラマソーム / ユビキチン / ARIH2 / 炎症 / NLRP3 / プロテアソーム / 循環器 / 免疫学 / 動物 / 蛋白質 |
研究開始時の研究の概要 |
動脈硬化や大動脈瘤といった血管疾患における炎症の重要性が示されている。この炎症は感染などが関与していない事から無菌性炎症と呼ばれ、その惹起経路の一つとして、インフラマソームが注目されている。NLRP3インフラマソームは、危険シグナルを感知し、強力な炎症性サイトカインであるIL-1β産生を制御することにより、血管疾患の病態に共通する無菌性炎症を制御している。申請者らのグループでは、NLRP3に結合する新規E3ユビキチンリガーゼであるARIH2を同定した。本研究では、 ARIH2を中心としたNLRP3インフラマソームの制御機構を解明することを目的に研究を行い、新規治療戦略の確立を目指す。
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研究成果の概要 |
動脈硬化や動脈瘤といった血管疾患における病態に無菌性炎症の関与が知られている。この無菌性炎症の惹起経路としてNLRP3インフラマソームが注目されている。我々はこれまでに、様々な疾患におけるNLRP3インフラマソ―ムの役割とその制御機構を明らかにしてきた。本研究では、NLRP3インフラマソーム複合体から新たに同定したE3ユビキチンリガーゼARIH2はNLRP3発現をユビキチン-プロテアソームによって制御していることを見出した。さらに、マクロファージ特異的ARIH2欠損マウスを用いた解析によって、生体内においてもARIH2はNLRP3インフラマソームを負に制御していることを見出した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究により、ARIH2はNLRP3の発現をユビキチン-プロテアソーム系によって制御し、炎症反応を制御していることを明らかにした。これまでに、NLRP3インフラマソームは様々な疾患の発症機構への関与が示されていることから、ARIH2によるNLRP3インフラマソームの制御機構の一端を明らかにしたことで、様々な疾患の病態解明や新たな治療方法の確立に大きく貢献することが期待できる。
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