研究課題/領域番号 |
19K17568
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分53020:循環器内科学関連
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
長友 雄作 九州大学, 医学研究院, 助教 (50808813)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | Fontan患者 / 下垂体機能 / ホルモン分泌 / 不妊 / 月経異常 / 中心静脈圧 / 門脈 / Fontan手術 / 下垂体 / 心拍出量 / Fontan / ホルモン / フォンタン手術 / 下垂体門脈 / 下垂体ホルモン |
研究開始時の研究の概要 |
Fontan手術は単心室に対する姑息手術であり、手術技術や管理方法の向上により多くの患者 が成人に達するようになった。Fontan術後遠隔期には多臓器に渡って合併症が起こり、特に門脈を有する肝臓は静脈圧上昇をはじめとした影響を受けやすく、肝合併症は予後を左右する大きな因子となる。本研究ではもうひとつの門脈を有する下垂体に着目し、Fontan循環が下垂体に及ぼす影響を明らかにすることを目的とする。また、Fontan女性患者では、月経異常を抱える頻度が高く、不妊率や流産率の高さが報告されており、下垂体機能の観点からFontan女性患者における月経異常や不妊のメカニズムを明らかにすることも目的とする。
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研究成果の概要 |
本研究ではFontan循環が下垂体機能に及ぼす影響を調査した。随時採血として、各血中ホルモン値を測定し、Fontan患者は成長ホルモン、IGF-1、副腎ホルモンが低値を示した。また随時採血での性ホルモン値は基準値内であったが、女性患者においては下垂体機能低下も関連すると思われる月経異常や不妊などの症状を有する例が多く存在することがわかった。頭部MRIで得られた下垂体の容積は、中心静脈圧に関連することが分かった。本研究によりFontan術後の高い中心静脈圧は下垂体容積の増大および下垂体機能の障害につながる可能性が示唆された。本研究の成果は学術集会等で発表を行った。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究よりFontan術後患者の高い中心静脈圧が下垂体の容量増大に関係しており、下垂体機能低下に影響している可能性が示された。Fontan患者の遠隔期の多様な臓器合併症や症候の原因解明に本研究が貢献する可能性がある。またFontan術後患者への診療において下垂体機能の観点から評価を行うことで適切な治療・管理や指導を行うことにつながる意義ももつと考えられる。
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