研究課題/領域番号 |
19K17608
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分53020:循環器内科学関連
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
波野 史典 鹿児島大学, 鹿児島大学病院, 主任臨床検査技師 (90838591)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 心房細動 / アブレーション / リバースリモデリング / microRNA / MMP / カテーテルアブレーション / 心房リバースリモデリング / カテーテルアブレーション治療 / micoroRNA / MMPs |
研究開始時の研究の概要 |
心房細動の発症と進展には心房の電気的リモデリング、構造的リモデリングが大きく関わっている。治療戦略として現行のガイドラインではカテーテルアブレーションによる肺動脈隔離術が推奨されており、アブレーション治療の成功により心房の構造的リモデリングからの改善(リバースリモデリング)が観察される。本研究では、心房細動に対するカテーテルアブレーション前後に、構造的リモデリングに関連する分子マーカー(microRNA,MMPsなど)を末梢採血にて得られた血中エクソソームより測定・解析し、心房の構造的リモデリングの可逆性について分子生物学的に明らかにすることを目的とする。
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研究成果の概要 |
本研究は心房細動に対するカテーテルアブレーション治療後に認められる心房リバースリモデリングに着目し、そのメカニズムについて分子生物学的に解明を試みるものである。既存の保存検体を用いて、リバースリモデリングに関するマイクロRNA発現の網羅的解析により、7つへ絞り込んだ。その後、サンプル数を追加し、RT-PCRにて比較検討を行ったところmiR-184などのいくつかのmicoroRNAが心房リバースリモデリングに関与している結果を得た。また左房ペントラキシン3は左房局所の炎症程度を鋭敏に反映しており、左房内の炎症と左房容積の増大との関連が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
心房細動は加齢とともに有病率が増加し、心原性脳梗塞の原因となる。心房細動に対するアブレーション治療において、持続性心房細動などの心房リモデリングが進行した症例では、発作性心房細動と比較し長期的な洞調律維持率が低く、十分な治療効果が得られにくい現状がある。 アブレーション治療にて洞調律を得ることにより、心房リモデリングからの回復(心房リバースリモデリング)が観察されることが知られており、その機序を解明することにより、新たな持続性心房細動に対する治療法の可能性があり、社会的意義は高いと言える。
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