研究課題/領域番号 |
19K17633
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分53030:呼吸器内科学関連
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
古川 大記 名古屋大学, 医学部附属病院, 特任助教 (30837654)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2019年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
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キーワード | 間質性肺炎 / 人工知能 / 特発性肺線維症 / データベース構築 / 医療知識マッピング / 個別化医療 / AI構築 / びまん性肺疾患 / 機械学習 / 深層学習 |
研究開始時の研究の概要 |
びまん性肺疾患は一般の呼吸器科医には診断が困難な上に予後不良な群が含まれる一方、精度の高い診断を行える専門医が少ないため、人工知能(AI)による精度の高い診断システムと予後予測システムの開発、及び開発に必要な大規模なデータベースが望まれてきた。このため、びまん性肺疾患の臨床情報・画像データのデータベース構築と、精度の高いびまん性肺疾患診断・予後予測AI開発を行い、一般に利用できる形を検討する。
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研究成果の概要 |
本研究では、びまん性肺疾患の診断と予後予測AIを構築するための大規模データベース構築と各モデルを開発した。 まず、全国の専門病院から系統だった疾患データを収集して、AI診断に適した形に変換し、精度の高い診断AI及び予後予測AIの開発に成功した。さらに、一般に利用可能なモデルにするために解析を行い、非専門施設でも利用可能なデータへの対応を進め、AIの再構築を行った。構築したモデルが一般に使用可能なアプリケーションを実行するためのプラットフォーム(PaaS)対応のプロトタイプを構築した。これらの成果により、本研究の目標「びまん性肺疾患のデータベース構築と精度の高いAI診断・予後予測開発」を達成した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究により、世界でも最大規模かつ高精度なびまん性肺疾患データベースが構築された。構築したデータベースを用いて、該当領域におけるAI診断システム開発で世界をリードする位置に立つことができた。特に、構築したプロトタイプAI診断システムでは、特発性肺線維症の診断精度が85%と、医師の診断結果と同等かそれ以上の成果を達成した。また、予後予測AIシステムの構築により、個々の患者の治療選択や患者意思決定の一助となる事が可能となった。以上の結果から、本研究により、国内外の診断が困難な稀少疾患や難病を含むびまん性肺疾患の実臨床における診療レベルの飛躍的向上を促進する事が可能となった。
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