研究課題/領域番号 |
19K17636
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分53030:呼吸器内科学関連
|
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
二見 悠 大阪大学, 医学系研究科, 招へい教員 (40836409)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
|
配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2019年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
|
キーワード | サルコイドーシス / プロテオミクス / バイオマーカー / 個別化医療 / 肉芽腫性疾患 / 多核巨細胞 / バイオインフォマティクス / リキッドバイオプシー / エクソソーム / バイオンフォマティクス / 血清バイオマーカー / 難病 |
研究開始時の研究の概要 |
サルコイドーシス(サ症)は肉芽腫が全身に形成される原因不明の難病である。自然治癒する症例があるものの、肺、眼、心臓病変が臓器障害をきたす予後不良例も存在する。サ症の既存の血清バイオマーカー(BM)にはACEやsIL-2レセプターがあるが、感度・特異度ともに不十分であり、新たなBMの開発が急務とされる。種々の細胞が分泌する細胞外小胞エクソソームは細胞間・臓器間の情報伝達手段として脚光を浴びているが、夾雑物を含まないためプロテオミクスに適したリソースであると言われている。本研究では次世代プロテオミクスを駆使し疾患特異的、臓器特異的、治療予測可能な画期的BMの開発と病態解明に挑戦している。
|
研究成果の概要 |
サルコイドーシス(サ症)は非乾酪性肉芽腫が全身に形成される原因不明の難病で、血清バイオマーカー(BM)に、ACEやsIL-2レセプターがあるものの、感度・特異度ともに十分ではなく、新たなBMの開発が急務とされる。種々の細胞が分泌するエンドソーム由来の細胞外小胞エクソソームに最新プロテオミクスを駆使することで、血清プロテオミクスでは捉えられない膜蛋白を同定できる事を利用し、疾患特異的、臓器特異的、治療予測可能な画期的BMの開発と病態解明に挑戦し、CD 14・LBPという2種類の蛋白をBMとして同定した。さらにBMとしての精度をACE,sIL2Rと比較し、臨床的な有用性を検証した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
原因不明の難病サ症のBMとして同定したCD14,LBPは患者の肺や縦隔リンパ節の肉芽腫においても高発現していた。またマウス単球細胞にLPS刺激で多核球を誘導すると、細胞内のCD14、LBP発現が亢進すると同時に細胞上清中のエクソソームでも発現が亢進しておりin vitroでも病態が再現できた。重症度予測、臓器特異性などの項目に関しては従来のマーカーを超えられなかったが、感度、特異度はAUC0.8以上で診断に有用である。またCD14に関しては従来のBMと相関がなく、組み合わせる事で診断率の向上を期待できる。本ストラテジーは腫瘍領域では一般的であるが、サ症および他の難病にも応用できる可能性がある。
|