研究課題/領域番号 |
19K17651
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分53030:呼吸器内科学関連
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
飯田 由子 日本大学, 医学部, 専修医 (60835221)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | small cell lung cancer / ASCL1 / 次世代シーケンシング / heterogeneity / somatic mutations / 小細胞肺癌 / 体細胞遺伝子変異 / TP53 / genetic ,mutation / 混合型小細胞肺癌 / RB1 |
研究開始時の研究の概要 |
肺癌の中で小細胞肺癌 (small cell lung cancer: SCLC) は,非常に予後不良な疾患である.SCLCには単一の組織型からなるpure SCLCと,非小細胞肺癌 が混在する混合型小細胞肺癌 (combined SCLC: cSCLC)が含まれるが,cSCLCは治療効果が乏しくさらに予後不良であると言われている.本研究では,cSCLCの分子生物学的特徴を明らかにするため,ホルマリン固定パラフィン包埋 (FFPE) 組織を用いて,cSCLCに含まれる各組織型部位のタンパク発現ならびに遺伝子変異の蓄積状況を解析することにより,cSCLCの新たな治療標的分子を探索する.
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研究成果の概要 |
混合型小細胞肺癌(combined small cell cancer:cSCLC)の症例において,認められた遺伝子変異のほとんどが各組織型成分で共通していることを確認した.また遺伝子発現解析において,Achaete-scute homolog like 1 (ASCL1)の発現がNSCLC成分においてSCLC成分に比べ低値であった.cSCLCの各組織型成分は遺伝子変異の背景が共通していることから,共通の前駆細胞から起源していると考えられ,さらに各組織型成分は,獲得された遺伝子変異の違いによるのではなく,ASCL1の発現の違いによって分化していく可能性が考えられた.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
混合型小細胞肺癌 (combined small cell lung cancer: cSCLC)は治療効果が乏しく予後不良な疾患である.cSCLCに対する効果的な治療法の開発は急務であるが,cSCLCの分子生物学的特徴は現在まで十分に分かっていない.本研究では,cSCLC症例の組織検体を用いて,cSCLCに含まれる各組織型部位のタンパク発現,遺伝子発現,遺伝子変異の蓄積状況を解析し,cSCLCの分子生物学的特徴を明らかにすることを目的とした,本研究の成果は,予後不良なcSCLCの効果的な治療法を検討する上で,意義があると考えられる.
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