研究課題/領域番号 |
19K17670
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分53030:呼吸器内科学関連
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
五天 千明 金沢大学, 医薬保健学総合研究科, 特任助教 (80802818)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 肺動脈性肺高血圧症 / 神経成長因子受容体 / 肺血管リモデリング / 肺高血圧症 / Ngfr / LNGFR |
研究開始時の研究の概要 |
本試験では、肺高血圧症における間葉系幹細胞の役割を明らかにし、新な肺高血圧症の治療の切り口となる可能性がないか探求することが目的である。当施設では、間葉系幹細胞の中でも、多分化能、増殖能に優れたNGFR(nerve growth factor receptor)陽性細胞に注目している。本試験では、臨床研究にてNGFR陽性細胞と肺高血圧症の重症度および予後との関連性を明らかにし、基礎研究にてNGFR遺伝子欠損マウスを用いて、肺高血圧症の病態形成におけるNGFR陽性細胞の役割を評価する。
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研究成果の概要 |
本研究では、NGFR陽性細胞は健常者と比較し肺高血圧症患者において有意に末梢血中に増加していることを確認した。さらにNGFR陽性細胞は肺高血圧症における血行動態(平均肺動脈圧、心係数、肺血管抵抗)と相関関係を認め、より重症な肺高血圧症において末梢血中NGFR陽性細胞が増加していることを確認した。 また、NGFR遺伝子欠損(KO)マウスはWTと比較し、低酸素誘発性肺高血圧症の増悪を認めた。一方、WTの骨髄移植したNGFRKOマウスは、肺血管リモデリングの改善が認めた。これらの結果から、NGFR陽性細胞が肺高血圧症の病態形成において保護的効果を有する可能性が推察された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
肺高血圧症における間葉系幹細胞の機能的役割は十分に解明されていない。本試験では、間葉系幹細胞の中でも、多分化能、増殖能に優れたNGFR陽性細胞に着目し、臨床研究にてNGFR陽性細胞と肺高血圧症の重症度および予後との関連性を明らかにし、基礎研究にてNGFR遺伝子欠損マウスを用いて、肺高血圧症の病態形成におけるNGFR陽性細胞の役割について検討した。本研究を通して、肺高血圧症における間葉系幹細胞の関連性を明らかにし、新たな肺高血圧症の治療の切り口となる可能性を示した。今後、NGFR陽性細胞の肺血管リモデリングに関与する機序解明にむけ、さらなる検討が必要である。
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