研究課題/領域番号 |
19K17684
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分53030:呼吸器内科学関連
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研究機関 | 順天堂大学 |
研究代表者 |
藤本 雄一 順天堂大学, 医学部, 非常勤助教 (80807363)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2019年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 血中循環腫瘍細胞 / 非侵襲的高感度測定 / 治療奏功予測バイオマーカー / 早期癌判定バイオマーカー / 転移再発予測 / 循環腫瘍細胞 / 肺癌 / テロメスキャン |
研究開始時の研究の概要 |
癌で高発現しているテロメラーゼを蛍光標識することで血中循環癌細胞(CTC)の捕捉効率を高めた手法を用い、臨床応用での有用性を証明することを目的とする。特に上皮間葉転換(EMT)を起こしたEMT-CTCに注目し、新規の臨床マーカーとしての有用性を検証する。非小細胞肺癌の早期診断から個別化医療に向けた革新的な手法へ発展させ、世界初の画期的な臨床応用システムの実現を目指す。
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研究成果の概要 |
血中循環腫瘍細胞(CTC)は原発巣から末梢血中に放出されるがん細胞であり、予後予測や治療奏効予測バイオマーカーとしての応用が期待される。FDA認可のCellSearch Systemは上皮系マーカーを用いてCTCを濃縮し、上皮間葉転換(EMT)を起こしたCTCに対応していない。本研究では、EMT-CTCとがん免疫逃避マーカーであるPD-L1を発現するCTCに着目してテロメスキャンを基盤技術とするCTC検出システムを開発し、肺がん患者臨床血液検体中のEMT-CTCとPD-L1 CTCを捕らえることに成功した。最終的には、PD-L1 CTCの治療奏効予測バイオマーカーとしての有用性を示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
テロメスキャンを基盤技術とし、悪性度が高いEMT-CTCやPD-L1を発現するCTCを検出できるシステムは、様々な臨床的研究への応用が期待され、その学術的意義は大きい。CTC捕捉システムであるテロメスキャン法を用いた臨床研究の確立、臨床応用の早期実現は、特許および臨床検査法として、医学へ貢献するのみならず、日本の知的財産の活用という側面でも非常に貴重な意義のある研究である。また、本技術の全国的な普及により、少量採血による簡便な早期癌診断法としてドックや検診への導入促進、必要最小限の費用で国民本位の効率的で質の高い医療サービスを国民へ提供する。
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