研究課題/領域番号 |
19K17706
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分53040:腎臓内科学関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
戸田 尚宏 京都大学, 医学研究科, 客員研究員 (30760615)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2019年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | 中皮細胞 / 腹膜透析 / 炎症細胞 / 蛋白分解酵素 / MMP-10 / 腹膜線維化 / p38MAPK |
研究開始時の研究の概要 |
長期間の腹膜透析により、腹膜の線維化が認められる。腹膜線維症マウスの網羅的遺伝子解析から、タンパク分解酵素であるmatrix metalloproteinase-10 (MMP-10)に着目した。MMP-10ノックアウトマウスに腹膜線維症を惹起し、腹膜線維症に及ぼす影響を検討する。また、MMP-10誘導にp38MAPKが関与することから、p38MAPKもノックアウトマウスを用いて解析を行う。培養中皮細胞を用いてMMP-10の過剰発現や欠損状態が、線維化と血管新生に及ぼす影響について解析する。
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研究成果の概要 |
腹膜劣化の機序解明を目的として、腹膜線維症マウスの腹膜で発現が上昇するMatrix metalloproteinase-10 (MMP-10)の役割を解析した。MMP-10ノックアウトマウス(MMP-10 KO)では腹膜線維化が軽減し、炎症細胞浸潤が低下していた。MMP-10 KO では線維化マーカーに加え、炎症マーカーであるCcl2やEmr1発現も低下した。腹膜平衡機能試験では、両群間で腹膜透過性に差を認めなかった。 MMP-10 KOから採取した腹膜中皮細胞をTNF-α刺激を行ったところ、野生型マウスに比べ、Ccl2のmRNA 発現が低下しており、in vivoの結果と合致した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
腹膜透析の合併症である腹膜線維化進行機序解明を行った研究であり、透過性亢進に関与しないものの腹膜線維化に関連する液性因子を同定した。社会的意義としては腹膜透析長期継続へのバイオマーカー、標的因子の候補の一つである。
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