研究課題/領域番号 |
19K17709
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分53040:腎臓内科学関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
島田 果林 大阪大学, 医学部附属病院, 医員 (60814770)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2019年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | Ca感知受容体 / 腎性貧血 / 慢性腎不全 / 二次性副甲状腺機能亢進症 / calcimimetics / CKD / カルシウム感知受容体 / MBD |
研究開始時の研究の概要 |
“CKDでは早期から諸臓器のCaSR発現低下が起こり、SHPT、腎性貧血、さらにはCVD発症に関連する。CalcimimeticsはCaSRシグナルを増強し、種々の合併症を改善させる”という仮説を立て検証する。CaSRという新たな観点でCKD全体の病態を捉え直す事で、別個に捉えられていた種々の合併症をつなぐ疾患概念を構築できる可能性がある。
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研究成果の概要 |
CKD合併症の中でも、二次性副甲状腺機能亢進症には、早期から副甲状腺のCa感知受容体の発現低下が関与していることが報告されている。その他のCKDの代表的合併症である腎性貧血にもCa感知受容体の発現が関与している可能性を考えた、Calcimimeticsは、Ca感知受容体作動薬であり、骨髄細胞を刺激させると、赤血球系細胞への分化が促進することが証明できた。動物実験では、アデニン腎症による貧血モデルではcalcimimeticsによる貧血改善効果を認めたが、失血モデルでは有意ではなかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
慢性腎臓病の主たる合併症である二次性副甲状腺機能亢進症の病態形成に副甲状腺のCa感知受容体の発現低下が関与していることは知られているが、同じく重要な合併症である腎性貧血は腎におけるエリスロポエチンの産生低下が主因であると考えられ、Ca感知受容体の関与は調べられてこなかった。本研究では、動物実験において、貧血に対するCa感知受容体の関与を明瞭に示すことはできなかったが、細胞実験においては、Ca感知受容体が、骨髄細胞の赤血球系への分化誘導に大きく関与することが示せており、病態の一因であることが示唆され、引き続きの研究で治療法開発につながる可能性が高いと考える。
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