研究課題/領域番号 |
19K17743
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分53040:腎臓内科学関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
岡 樹史 大阪大学, 医学部附属病院, 医員 (10795173)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | マグネシウム製剤 / 血液透析 / 閉塞性動脈硬化症 / 慢性腎臓病 / マグネシウム / 血管石灰化 / ランダム化比較試験 |
研究開始時の研究の概要 |
閉塞性動脈硬化症(ASO)は透析患者に高頻度に発生し、QOL低下や下肢切断・死亡リスクの上昇に関わる。透析患者のASOの病態には下肢動脈の血管石灰化が密接に関与しているため、血管石灰化への対策はASOの進行抑制に重要と考えられる。近年、マグネシウムの血管石灰化抑制効果を示す基礎的・臨床的な研究が相次いで報告されている。 本研究は血液透析患者に対する12か月間の酸化マグネシウム錠の投与が下肢血流の指標である皮膚組織灌流圧(skin perfusion pressure)にもたらす効果を検証することを目的としたランダム化比較試験である。
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研究成果の概要 |
106例の維持血液透析患者を登録した。このうち、①試験開始前からマグネシウム製剤を内服していた3例、②同意取得から試験開始時のSPP測定までの間に死亡・転院した8例、および③試験開始時のSPPが80mmHg以上であった9例、の計20例を除く86例に対して糖尿病の有無で層別化した置換ブロック法によるランダム割り付けを行った(酸化マグネシウム投与群 43例、非投与群 43例)。結果、予想に反してマグネシウムのSPP改善効果が認められなかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
マグネシウムの下肢血管の血流改善効果は否定的であることが明らかになった。下肢の動脈や大動脈における血管石灰化の病態や危険因子は、すでにマグネシウムによる抑制効果が示されている冠動脈とでは、異なっている可能性が示唆された。
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